西宮市〜宝塚市を南北に走る阪急今津線北側。この8駅14分間を舞台にした小説があるというので(西宮の本屋ではどこでもけっこう目立つ場所にディスプレイされています)、手に取ってみました。今年の目標「西宮を知る」シリーズの一環として。
内容は、駅ごとに主人公が変わっていくオムニバス形式。とはいっても、まったく場面が切り替わるわけではなく、なんらかのつながりがあります。例えば、宝塚駅で乗り込んでいく青年男女が最初の主人公で、宝塚南口駅で乗り込んでくる次の主人公の女性はその男女の会話を聞いていて・・・という感じです。
シンプルで若く明るく甘めの恋愛話が多くを占めています。この一週間、最近の村上春樹作品ばかり読んでいて物語の重層的なイメージに慣れていた頭にはこのストレートさが心地よかったです*1。登場人物たちの軽やかな関わり合いも心地いい。そして、やはりこの沿線、西宮(と宝塚)って素敵なところだな、と思わせるところも気に入りました。
今津線、今までに数回しか乗ったことないけど、もっと乗ってみたくなりました。