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合掌造りの家に泊まる-白川郷へ(人生について考える一人旅・7回目)

毎年恒例の「人生について考える一人旅」。7回目・7年目の今年は、子どもの頃から大好きだった合掌造りの家に泊まりに行くことにしました。ダイヤブロックで、カナダの大きな屋根の合掌造りに似た家を作るのが好きだったのですが、実は日本にそういう家が実在するということを後から知って、それ以来の「憧れ」だったのです。


大阪から白川郷へ

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大阪駅から高山駅まで直通電車が1日一往復だけあるんですよね。それに乗りました。ワイドビューひだ25号高山行、07:58発、12:15着(この記載も含め、以下、すべての内容は当時のものです。)。

関西から速いのは新幹線で名古屋まで行き、そこからバスで白川郷まで行く方法ですが、私はバスより鉄道のほうが好きなので(乗り物酔いしにくいし)こうしました。道中、お酒を飲みながら、この旅行で人生の何について考えようかなあということを考えてました。


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途中、岐阜あたりからずっと窓の外側に貼りついていたバッタ。このことをツイートしたら、友人たちから「北国の帝王」という映画を紹介してもらいました。


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高山駅は改装中。すぐ近くの濃飛バスのセンターから、予約していたバスで白川郷へ。約50分。
参考:濃飛バス白川郷行き時刻表


白川郷バス停から集落へ

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着いてみると、かなり整備されていて、合掌造りの家々はあるけどなんだか箱庭みたいな印象・・・しかしそれは後ほどよい方向に裏切られることになります。


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観光案内所のパンフレットが多言語対応しているところに、速くもこの地の国際的な人気を垣間見たり。

実際、外国人の方、かなり多いです。今や日本のどこでも、中国・韓国の方は多いですが、ここは欧米からの旅行者も多いよう。


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ここは時間もほどほどにして、「であい橋」で庄川を渡って白川郷へ。


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川を渡るといきなりこんな感じ。「箱庭」ではなくてリアルな集落。今思うと、川が集落と外界との境界線になっていたのですね。

集落に入っての第一印象。

  • 金曜日というのに観光客が多い
  • 外国人も多い(アジア人も欧米人も)
  • 日本語も、関西弁と関東弁、どちらも同じくらい聞こえる

要は、かなり幅広い人気があるということを肌身で感じたというわけです。


合掌造りの宿「ふるさと」へ

川を渡って、まずは今日の宿「ふるさと」へ。やっぱり合掌造りの宿に泊まりたくて、白川郷観光協会のサイトに依頼して紹介してもらったのがここです。

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まさに「合掌造り」。玄関に入ると元気で愛想のいいおかみさん(と言うにはお若い)女性が出迎えてくださいました。


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皇太子さんや秋篠宮さんもお若い頃泊まりに来られたようです。


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廊下を通って・・・


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「狭いですが・・・」と案内された部屋。いえいえ、一人でも泊めていただけてありがたい。古くても清潔です。

このお宿は、あえてエアコンなし。テレビも食事をいただく大部屋にしかありません。そして後でわかったことですが、隣の部屋とは障子1枚だから声は筒抜け、夜のおしゃべりは難しい。

まあ、民宿って本来そういうものだと思うんですよね。結果的に気候も、関西だと9月上旬はまだ暑いですがこちらは関西の1ヶ月先くらいの気温(つまり10月上旬くらいな感じ)なので快適。お隣のグループもマナーのよい方々で、夜中までお話しされるということもなかったので気持ちよくすごせました。逆に言うと、時期は考えた方がいいし、同じ日に来られる他のお客さんも、そして自分も静かにできるかどうかがポイントになってきます。

一方で、トイレはばっちりウォシュレット。これはありがたい。この「古いものを大事にし、新しいものは部分的に取り入れる」感は、後に見て廻る白川郷全体に感じたことです。

そういえば宿の方のお心遣いも「アットホームだけどべたべたはしていない」感じでよかったなあ。

後で書きますが料理もおいしかったし、これで8900円(この日のお値段)は良心的だと感じました。

ただ、お風呂はいわゆる家庭風呂です。外部の温泉施設「白川郷の湯」をおすすめされたし割引券もいただけたのでそちらを利用することにしました(後述)。

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蕎麦乃むら

気がつくとお昼はとっくに過ぎています。お腹もすいた。ということで「蕎麦乃むら」へ。

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手打ちそば処 乃むら (白川村) の口コミ26件 - トリップアドバイザー
屈指の観光地である白川郷で、いわゆる「ちゃんとした手打ち蕎麦」をいただけるところなのだなあ。ビールも一緒に。


散策

ほろ酔い気分で歩いてみました。

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もちろん合掌造りじゃない家もあります。


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側溝にも魚がいるっていいなあ。

空気がおいしい。


国指定重要文化財「和田家」

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たぶん白川郷で一番有名な家。築後約300年。そんな家にも衛星放送のアンテナが(写真右下)。「遺産」ではなく「現役で生活が営まれている家」なんですよね。


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横から見ると大きさがよくわかります。


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(和田家内部の写真をネットにアップすることについては、受付で確認したところ快諾いただいています。)入ってすぐの部屋にある当主さんのビデオ挨拶が江戸時代の和田家の役割(村長さん)をわかりやすく示してくれます。音声がアフレコではなく現地でそのままライブ収録したっぽくてちょっとクリアさに欠ける面もありましたが聞き取れます。かつて和田家がこの集落のまとめ役をしていたこと、火薬製造(焔硝)の独占的許可を得ていたことなどが丁寧に語られ、興味深かった。


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「現役」なのがここでもわかります。


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2階も見学できます。養蚕の展示も興味深いですが、合掌造りの構造というか内部がはっきり見られるのもおもしろい。


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窓から見た風景。


城山展望台 (荻町城跡)

次は展望台へ。和田家からほど近いJAコープ前からシャトルバスが出ていると聞いていたので歩くとそれなりにかかるのかなと予想していましたが、結果的には10分かからないくらいで上れました。


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こんな感じの道です。


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しばし見とれていました。

こうしてみると、改めて見栄えのする郷だなと感じます。ダイヤブロックで合掌造りのような家をつくって遊んだ子どもの頃を少し思い出したりもしました。

コンパクトだな、とも。実際、丁寧に散策しても半日もかからない規模です。でも、日帰りはもったいない。明日もまた歩いてみたい、と思ったので。

眺めながら、いろいろ上手な郷だと思いました。景観や文化が観光資源であることを理解し大切にしながら自分たちの生活も守る。観光客向けのサービスや商売に力を入れながらがめつくはならない。そのバランスのとり方が巧みだな、と。

「人生を考える」などと大仰なテーマを掲げてやってきたのですが、結局人生もバランスのとり方ひとつだよなあ、とそっちのほうにも考えが向きました。


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雨も降っていないのに虹が。


白川郷の湯

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汗を流したいなと思い、宿で案内された「白川郷の湯」へ。

今風の整備された清潔な銭湯でした。

早い時間だったこともあり、男湯は私一人でした。人生を振り返って感謝すべきことがあまりに多いのと一人なのと(女湯にはどなたかいらしたかもしれませんが)お風呂にいるのとが重なって、つい小沢健二「天使たちのシーン」をフルコーラスで歌ってしまいました。


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休憩所からは庄川が臨めます。


民宿「ふるさと」の夕食、自室で

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18時から。全体的にあっさりめの味。私は薄味好きなのでおいしくいただきました。飛騨牛のうまみと固い豆腐の食感に特に「地元」を感じます。ごはんもここ白川でとれたものだそうです。ごちそうさまでした。


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その後は自室に。地酒を飲みながら人生について考えました。

日常生活の場から離れ、身体を動かし、一人になる。私の場合は、この3点セットをもってやっと、こういう大げさな話にも向かい合えるようになります。

まずはこんな旅行を毎年認めてくれている家族のこと。仕事のこと。友人たちとのかかわり。親をどう支えていくか。力を入れたいこと、控えたいこと。普段なんとなく感じていることをメモに取り、整理し、どうバランスをとっていくのかをイメージしました。

感謝の気持ちが残りました。その後、好きな音楽を聴きながら眠りにつきました。


次の日のメモ


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