(タイトルは感想を書いている元エントリに、画像はamazonにリンクさせています。)
平野啓一郎「決壊」
提起されている問題の深さ・現代性(リアルさ)・心理描写の見事さにおいてこれがNo.1でした。重かった。
山本譲司「累犯障害者」
今年読んだノンフィクションの中で、これほど「読む前と後で世界が違って見えた」本はありませんでした。
ドストエフスキー「カラマーゾフの兄弟」(亀山郁夫訳)
とんでもない読み応えがありました。あと何回か読み返すと思います。親切な訳と解説も素晴らしかった。
カズオ・イシグロ「私を離さないで」
淡い文体からグロテスクな背景が見えてくる。今まで読んだどの小説にも似ていなかった。
山崎豊子「沈まぬ太陽」
ドラマとしての面白さではこれが一番だったかな。描き方が一面的ではあるけれど。御巣鷹山事故の記述はドキュメンタリーを超えていたかも。
北村薫「空飛ぶ馬」
「日常の謎」を扱うミステリーのおもしろさと、主人公と彼女を取り巻く世界の落ち着きが心地よかったです。