庭を歩いてメモをとる

おもしろいことや気になることのメモをとっています。

映画・ドラマ・演劇

硫黄島からの手紙

ほんとハリウッドっぽくないなあ、いい意味で。映像から物語から、無理に面白く見せようとするところが一切なかったという印象です。ではつまらなかったのかというとそんなことは決してない。先日観た「ミスティック・リバー」同様、イーストウッド監督の腕…

ミスティック・リバー

[物語]少年だったジミー、デイブ、ショーン。男たちが現れ、デイブだけを連れ去ってしまう。デイブは4日間監禁されていた。 大人になった3人。ジミーの娘が殺害されてしまう。殺される直前の娘を目撃したデイブと刑事になっているショーンは、その事件に関わ…

ラストキング・オブ・スコットランド

ウガンダの独裁者アミンを、主治医だった若い医師の視点で捉えた物語。こう書くと、アミンの非道ぶりを再現したドキュメンタリータッチの作品だと思われるかもしれません。私もそう思って観始めました。しかし実際は、どちらかというとスコットランド人医師…

アビエイター

大富豪で飛行機野郎で映画プロデューサーのハワード・ヒューズの一生(晩年を除く)を映画化。これだけ破天荒でエピソードが多い人の場合、何をどう見せて、何を削るかが大事になってくると思うのですが、そこはさすがマーティン・スコセッシ監督。通常より…

プレステージ

[物語]19世紀末のイギリス。奇術師アンジャーがショウを失敗し死亡。その場にいたライバルの奇術師ボーデンが殺人の容疑で逮捕され、死刑判決が出る。これはアンジャーの策略なのか?若い頃からライバル関係にあった二人の人生とトリックが次第に明かされて…

善き人のためのソナタ

[物語]1984年、東ベルリン。国家保安省のヴィースラーは反体制の疑いがある劇作家の自宅を盗聴する。当初は反体制思想の証拠を見つけるために始めた盗聴だったが、次第に彼は劇作家たちの生き方に共鳴していく・・・[感想]1984年と言えば、私は中学生で、巷…

ロスト・イン・トランスレーション

[物語]CM撮影のために来日した初老のハリウッド俳優と、夫の仕事の都合で東京に来たアメリカ人の若妻が、自分たちの言葉(英語)の通じない世界・日本で出会う。[感想]監督のソフィア・コッポラは日本にいたことがあるらしく、それだけに日本をオリエンタリ…

ブラッド・ダイヤモンド

[物語]アフリカのシエラレオネ共和国。村を反政府軍RUFに襲われ家族と生き別れになったソロモンは、RUFのダイヤモンド強制採掘場で偶然大粒のピンクダイヤを発見し、それを隠すことに成功する。一方、白人の密輸業者ダニーはそのピンクダイヤを手に入れるた…

ショート・カッツ

登場人物約20名。それぞれの毎日を送る彼らが、知らないところでつながり、影響しあっている、という話。ってこれだけじゃどんな話か全然わからないと思いますが。関係なさそうないろんな人がつながっているという点では「クラッシュ」に似てる面もあります…

2007年の収穫

そんなに数も観ていないせいか、突出したものはありませんでした。観終わった後も印象が全然薄まらないです。今回1年を振り返って改めてそれを実感しました。 奇跡の丘 これがたった10年と少し前の出来事だったなんて。 ホテル・ルワンダ よく日本に来てくれ…

NHKスペシャルドラマ「海峡」最終回

一挙に戦後の30年近くを駆け抜ける最終回。戦争中はもちろん、戦後も激動の時代だったんだなと感じさせられる内容でした。特に朝鮮半島は、描かれている時間は少ないですが、戦後も悲劇は続いたという、知識としては持っていながら実感を持てていなかったこ…

「モレク神」「牡牛座」

ソクーロフ監督の2作品が大阪で上映されることに。これを観に佐世保から来たNさんと一緒に鑑賞。「モレク神」はヒトラーの、「牡牛座」は晩年のレーニンの、指導者としてのイメージからはほど遠い人間らしい面、もっと言えば駄目駄目な面に光を当てたつくり…

NHKスペシャルドラマ「海峡」第2回

録画したのを今日観ました。全体的に、登場人物の表情や画面のトーン、切り替わり方などで物語を見せていく見せ方に好感を持ちました。こういう恋愛もので、セリフでの説明が多くなってしまう見せ方は個人的に好きではないので。昭和20年代のイメージをその…

NHKスペシャルドラマ「海峡」第1回

番組サイト・第1回あらすじこのドラマを観ていてまず思い出したのは、小熊英二「<日本人>の境界」です。「日本人」の定義の変遷を克明に綴ったこの本には、日本に支配されていた時代の朝鮮人の中には「日本人」として名を成し、朝鮮の位置を高めようとした…

NHKスペシャルドラマ「海峡」放映予定

友人が関わったドラマ。放映が楽しみです。NHKスペシャルドラマ「海峡」 第1回 11月17日(土)21:00〜22:15 第2回 11月23日(金)22:00〜23:15←この回だけ曜日と時刻が違います 第3回 11月24日(土)21:00〜22:15

素晴らしき哉、人生!

fake24さんの辛い時に自分を奮い立たせる10本の映画!というエントリの筆頭に出ていたので観てみました。今現在は、全然辛くない毎日なのですが。最初は、主人公の少年時代など、なんでこの描写が必要なのかな、なんか間延びした映画だな、と思っていました…

太陽

終戦直前と終戦直後の昭和天皇を描いた作品。昭和天皇を演じるイッセー尾形がかなり似ています。さすが。特に大きな盛り上がりもなく淡々と流れていく雰囲気の中で、イッセー尾形の演技(というか形態模写に近いかな。でもやっぱり演技だな)と、外国人が描…

ホテル・ルワンダ

ルワンダの虐殺については話では知っていたけど、映像で観ると受ける印象はまったく違いますね。言葉を失いました。残虐なシーンは最小限に抑えられています。だからそこからショックを受けたわけではありません。彼らも、私たちとさして変わらない生活をし…

バベル、デジャヴ、ロッキー・ザ・ファイナル

先日のイギリス研究会で(イギリスとは特に関係ありませんが)話題に出ていた作品が3本立てでやっていたので観に行きました。映画館「新世界国際劇場」がなかなかすごいところで、大阪で最もディープと言われる新世界のど真ん中に位置しているだけあって、客…

幸せのちから

[物語]主人公は医療機器のセールスマン。しかしその医療機器はなかなか売れない。経済的に困窮した結果、妻は家を出ていく。幼児をかかえた彼は、高価なスポーツカーから降りてきた金持ちに声をかけ、彼が株の仕事でお金持ちになったことを知る。いちかばち…

学習リモコンを買い換え

リビングには、部屋の照明、エアコン、テレビ、DVDレコーダー、CDプレイヤー、アンプ、MDレコーダー、レーザーディスクプレイヤー、ビデオデッキがあります。このうち最後の3つはともかく、それ以外はほぼ毎日使っているのですが、そうなるとリモコンを機器…

イギリス研究会で話題になった作品

例によって、イギリスとは関係ないものがほとんどです。 (以下、リンク先は音が出ます) 「バベル」 「トランスフォーマー」 「ラブソングができるまで」 「ロッキー・ザ・ファイナル」 「プレステージ」

トップ・ハット

ポール・マッカートニーが「幸せのアンサー」でフレッド・アステアに言及していたのを知ってから、アステア作品は一度観ておきたいなと思っていたのでした。そして借りてみたのがこの作品。ミュージカルが苦手な私が今までに受け入れられた作品といえば、「…

銃・病原菌・鉄(映像版)

この10年で一番面白かった本は?と訊かれたらそれはもう「貧困の終焉」を思い出しました。)。「格差」の結果として生まれたアフリカ(ここではザンビア)の貧困と、かつてと異なり密集して人が住むようになったことと突然変異体の出現によるマラリアの蔓延…

バード

勤務先の上司が紹介してくださったこの作品、チャーリー・パーカー(バード)の生涯のうち、主に妻チャンと出会ってからの時期を中心に描いた映画です。私はジャズに関してはまったくの初心者、というかきちんと聴いたアルバムがほとんどなく、チャーリー・…

シベールの日曜日

[物語](1962年公開)インドシナ戦争で撃墜され記憶を失った30歳のピエールは、看護士のマドレーヌと暮らしている。ある日、彼は修道院学校に父親に置き去りにされた12歳の少女フランソワーズと出会う。修道院から父親と勘違いされたピエールは、毎週日曜日…

奇跡の丘

[物語]新約聖書の「マタイ伝」をそのまま映像化。イエス・キリストの生涯と復活を描く。[感想]もと舞台俳優で相当な映画好きである前ローマ法王ヨハネ・パウロ2世がお気に入りの映画ランキングで2位に挙げていた(1位は「シンドラーのリスト」)ということと…

シッピング・ニュース

[物語]新聞社でインク係をしていたクオイルは、子どものころの経験がもとで水が怖く、何に対しても自信が持てない中年男。行きずりの女性と子どもをつくるが、その女性にも見向きもされない。そんな中、女性が事故死。深い心の傷を負ったクオイルは、祖先の…

Death Note the Last name

散髪屋さんで「デスノートの映画って観ました?」と訊かれ「前編はテレビで観ましたけど後編はレンタル待ってるんですよ」と言ったら「もう出てますよ」と。知らなかった。で、早速レンタル。原作のストーリーを巧妙かつ大胆に組み合わせ映画の尺に収めきっ…

地獄の黙示録 特別完全版

芸術、特に映画と絵画については、作品そのものもさることながら、その作品をつくりあげた作者の執念に圧倒されることがたまにあります。こんなもんよう創るわ、何考えとんねん、という驚きがまずあり、それが、こんなん普通は、いや普通でなくてもここまで…


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