[物語]
アフリカのシエラレオネ共和国。村を反政府軍RUFに襲われ家族と生き別れになったソロモンは、RUFのダイヤモンド強制採掘場で偶然大粒のピンクダイヤを発見し、それを隠すことに成功する。一方、白人の密輸業者ダニーはそのピンクダイヤを手に入れるためソロモンと行動を起こすが、女性ジャーナリストのマディーがそれを察知し・・・
[感想]
アフリカで不法に取り引きされている「紛争ダイヤモンド」の問題や少年兵問題などをわかりやすく提示しながら、娯楽作としても成立している作品でした。この両者のバランスを上手にとるのって難しいと思うんですが、エドワード・ズウィック監督はそれを成功させているように感じました。
それはともかく、この作品を観て改めて思ったのが、アフリカの軍(政府軍・反政府軍を問わず)の程度の低さです。社会のためと言いながら実際は逆のことばかり・・・「ホテル・ルワンダ」でも痛切に感じたことです。ただでさえインフラが整っていない環境でこれだけ紛争してたら発展するものも発展しないように思います。
もちろんひとくくりにアフリカの国といろいろあるわけですが、このシエラレオネやルワンダのように内戦で疲弊しきった国(両国とも最近は政情が比較的安定してきているようですが)については、どうしてそうなってしまったのかをつい考えてしまいます。ルワンダについては関連本を読んで考えてみましたが、シエラレオネについてはまだよくわかりません。ダイヤモンドがきっかけなのはわかるけど・・・
ところで話は少し変わりますが、映画に登場するダイヤモンド市場支配会社バン・デ・コープ。これは「ダイヤモンドは永遠の輝き」のキャッチコピーで有名なデビアス社がモデルだと思われますが、以前イギリス研究会でこの会社のことを少し調べてみたことがあって、それを久々に思い出したりしました。今でもこの仕組み、続いているのかなあ。→イギリス研究会:イギリスとダイヤモンド産業(現在リンク切れ・後日直します)