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サイダーハウス・ルール

サイダーハウス・ルール [DVD]

アメリカの孤児院で育ち、リンゴ農園(サイダーハウス)で働く青年の成長を、助産/堕胎、友情/不倫などの相対する(でも割り切れない)倫理と、ただただ美しい自然を織り交ぜて描いた物語。

ジョン・アーヴィング原作の映画は、この他に「ホテル・ニューハンプシャー」と「ガープの世界」を観たことがあります。どちらも秀作でしたが、この「サイダーハウス・ルール」がそれら2作に比べて優れているなと感じた点がふたつあります。

ひとつは、アーヴィング独特の「不条理さ」が作品にごく自然に消化されているところです。「自然な不条理」ってことば自体が不条理ではあるのですが、とにかくなぜか違和感を感じさせない。だからすんなり物語の世界に入り込めました。そのおかげか、こういう「不条理」ってそれこそ人生につきものだってことも改めて感じられましたし。

もうひとつは、その映像の美しさ。孤児院周辺の雪景色がたたえる静謐な感じもよいですが、やはり圧巻はリンゴ農園。実際はかなりの重労働であるリンゴの収穫も、自然界と人間とが映し出されたのアルバムのように見えてしまいました。単純な私は、アメリカに行ったらリンゴ農園を観に行きたいと思ってしまうと同時に、リンゴの果実酒をぐびぐび飲んでしまう始末。

人生の不条理を題材にしているにもかかわらず、見終った後重苦しくないどころかさわやかさすら感じるのも、ひとえに自然の力なのかもしれません。


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