庭を歩いてメモをとる

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永井豪「デビルマン(完全復刻版)」

デビルマン (1) (KCデラックス (435))


■ご紹介下さった方
JOSHさん


■紹介メッセージ
「私の人生観を決定づけた作品です。」


■管理人の感想
(ネタバレありです。結末まではばらしていませんが、未読の方はご注意下さい。)

完全復刻版を買ったのは、勤務先から帰宅する途中でした。以前から探していて、やっと見つけたのです。「完全復刻版」の文字を見つけたときには、胸が高鳴りました。

電車に乗ってすぐ読み始めました。勝手に期待を膨らませすぎてはいけない、と自分にいい聞かせながら、ページをめくっていきました。最初に目についたのは、いかにも昭和40年代という雰囲気の絵柄、不良学生の服装。昔のまんがだなという印象でした。

飛鳥了の登場と語り。作品世界に引き込まれ、アニメとの違和感を感じたのはここからです。アニメとは全然違う作品だということは、たくさんの人から聞いてはいましたが・・・・。こういう背景があったのか、まああれだけ語り継がれている作品だから、このくらいの設定はあっていいよなという印象。といいながらもデビルマン登場時の画にはまず驚き、それから永井豪の画力を見直しました。

シレーヌとの闘い。カイムとシレーヌの関係に、単なる勧善懲悪ものではないという奥深さを垣間見ました。それにこの壮絶さ。久しぶりに読み応えのある戦闘シーンだ。

クモ、ジンメン、ススムくん。げっ・・・・これはマガジンに連載されてたんだよなあ・・・・これ読んだ子供はどうするんだろう。でも、なぜか意図的な残酷さを感じない。起こった出来事をそのまま描いている感じ。あっ、人がたくさん降りたなと思ったら横浜駅か。乗り過ごしそうだからちょっと読むのをやめようかな。でもやっぱり続きが気になるから読み続けよう。

無事目的の駅で降りることはできた。バスを待つ間も読み続ける。作品の世界が広がってきた。飛鳥了が面白い。やっぱりすごい、この作品は。期待通りだ。

寮の部屋に着いた。このまま読み続けたい。しかし、この作品はあと1冊とちょっとで終わってしまう。もっと集中したい。はやる心を抑えて、顔を洗ってスーツから普段着に着替え、ベッドに寝転がって再び読み始める。

「人間狩りだー」やはりそうきたか。人間のダークサイドがここまで描かれている作品はなかなかない。でも相変わらず事実をそのまま描いているような自然さがある。だからこそ恐ろしい。ラスト1巻にはどのような世界が?もう期待の高まりを止められない。

一番の後悔。5巻のカバーの折り返しが目に入ってしまった。中身を読む前に、飛鳥了の正体がわかってしまった・・・・しかしそれでも驚く。折り返しを読んで驚いたのは初めてかもしれない。気を取り直して先に進む。ついに牧村家も標的に。なぜか初めから絶望的な気分。だが結果は・・・・この作品には限界はないのか?牧村家を襲う者達の画も、まともな人間の感性を超えているような凄み。どこまでいくのか、この作品は?

・・・・というふうに読み進めていったのですが、5巻の最終8ページから受けたショックは、以上の印象を吹き飛ばすほどの筆舌に尽くしがたい(と言ってしまっていいと思います)ものでした。

生命は、なぜ存在しているのか。なぜ、生命は生まれたくなくても生まれてきて必死で生きているのか。牧村家を襲ってしまうのは、生命が存続していこうとする結果なのか。だとしたら生きようとすることは倫理を超えた行為なのか・・・・自分の生命がとてつもなく小さく思えるような悠久の時の流れを感じながら、そんな問いが心の中でこだましていきます。答えは見つかるのでしょうか。


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