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酒見賢一「後宮小説」

後宮小説 (新潮文庫)

[物語]
1600年代の素乾国。地方に住むはねっかえりの少女銀河は、素乾皇帝の宮女募集の触れ込みを聞き、その待遇のよさから後宮に入ることになる。そこでは個性派揃いの女性たちが宮女となるための学問を学んでいた。そんな中、ある男が兵を挙げ後宮に接近してきた・・・

[感想]
ネタばれになってしまうかもしれないのですがあえて書きますと、この小説、全編が史実を元にした歴史小説のような体裁をとっていながら、その実すべて創作。暦の設定から歴史書まで、ありそうな名前が登場し引用されますが全部ほら話。そのくわせものぶりがまず痛快です。そして後宮を舞台にした小説でありながらいやらしさはなく最後には爽快ささえ感じる展開。娯楽作品としてよくできた作品だと感じました。

文庫本あとがきもその調子でかなり楽しめました。アニメ化されたと書いてあったのですが、これも作者得意のほら話だろうと思ったら本当にアニメ化されていたのには驚きましたが。

小説にはいろんな手法があるものだと感心した作品でした。



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