オンライン飲み会にはじめて参加させてもらいました。
楽しかった!これは使える。つまり通常の「実際に会う」飲み会の代わりにもかなりの程度でなり得るのでは。そんなふうに感じさせるスムーズさでした。
しかも準備から飲み会終了まですべて無料(追加コストなし)。
7~10人(7拠点)で行ったのですが、みなさん首都圏エリア在住で、私だけ関西。この距離を追加コストなしで飛び越えられたのは、特に私にとって非常にありがたかった。
とはいえ、はじめてやってみて気づいたこともいろいろあったので、メモ代わりに残そうと思います。
オンライン飲み会前にやっておくこと
まず、オンライン飲み会を行う前に決めておくことがあります。
オンライン飲み会前準備リスト
- 家族の了解を得る
- 主催者を決める
- 日程と終了時間を決める
- アプリを決める
- つかう機器を決める(スマートフォン?タブレット?PC?)
- アプリをインストール・設定
- 機器のスタンドと背景を準備
具体的には次のとおりです。
家族の了解を得る
飲み会で発生する声については、家の中で飲み会をするのと同じなので、同居家族がいる方は了解をとっておきましょう。
特に、家族が寝る時間まで飲み会をするつもりなら、そこをどうするかは決めておくのは必須ですね。
主催者を決める
参加者の中で、だれが主催者になるかを決めておきましょう。
オンライン飲み会は、誰かが主催者になり、その主催者から参加者に会議IDやパスワードを送ることで、参加者みんながつながることができる仕組みです。
なので、最初に主催者を決めておくことが必要です。
日程と終了時間を決める
当然のことですが、飲み会をやる日時を決めます。
そして、オンラインだと終電とか関係なくなるので、終了時間を決めておいたほうがいいでしょう。
今回は飲み会の中で、22時くらいに終わろうか、という話になってそうしました。
アプリを決める
全員が共通のアプリを使用する必要があります。なのでこれも事前に統一。
今回は、主催者がアプリをいくつか試してくれた結果、ZOOMかGoogleハングアウトに絞りましたが、結局使いやすそうなZOOMにしました。
ZOOMはセキュリティの問題が指摘されていますが、機密情報を扱うビジネス会議ならともかく、飲み会なら問題ないと考えています。
また、ZOOMは無料の場合は連続40分までしか使えないという制限があるのですが、これもその都度つなぎなおせばいいだろうと判断。
つかう機器を決める(スマートフォン?タブレット?PC?)
どの機器を使って会議に参加するかを決めます。
ZOOMの場合、「タブレット」か「カメラ・マイクつきPC」が一番いいのかも。というのは・・・
- スマートフォンだと、カメラもマイクも最初からついているが、飲み会参加者の顔が一画面に4人までしか表示されない(自分含めて)
- タブレットかPCだと、相手の顔は一画面に4人以上表示できる。ただ、PC(特にデスクトップ)は、カメラとマイクがついていないこともあるので確認要
我が家にはどの機器もありましたが、タブレットは主に家族が使っており、自分のPCにはカメラがついていないので、スマートフォン(iPhone)にしました。
アプリをインストール・設定する
つかう機器を決めたら、アプリを事前にインストールします。
iPhoneやiPadなら、AppStoreからこのアプリ"ZOOM Cloud Meetings"をインストール。
インストール後、IDや、相手に表示される自分の名前などを設定します。
機器のスタンドと背景
スマートフォンやタブレットを使用する場合は、自分がリラックスした状態で座ったときの顔が相手に映るよう、機器を立てかけておく必要があります。
そして、オンライン飲み会は動画の送受信をするのでバッテリーを消耗します。
両方に対応できるよう、事前に準備しておきましょう。
私はもともとこれを持っていたのでそのまま使いましたが、お金をかける必要はないので、本を重ねて即席スタンドにしてもいいかもしれません。
Twelve South HiRise Deluxe for iPhone/iPad Lightning Black ブラック
- メディア: Wireless Phone Accessory
もちろん、そのスタンドを使った時、背景に何がうつるかは確認しておいたほうがいいでしょう。インカメラを使えば確認できます。なお、バーチャル背景にする(写真を背景にする)こともできます。
オンライン飲み会をはじめてみる
以上の準備をおこなって、4月11日(土)18:00、オンライン飲み会をはじめました。
会議参加プロセス
ZOOMの場合、始めるのはいたって簡単。
まず、主催者に会議を設定してもらい、ミーティングIDとパスワードをメッセージアプリなどで送ってもらいます。
それを受け取ったらアプリを立ち上げ、
画面から「参加」をタップし、
主催者から送られてきたミーティングID(数字9桁)を入力、
その後、同じく送られてきたパスワード(英数字6桁)を入力。
これだけです。この簡単さがZOOMの魅力。
パスワードはコピペで
なのですが、最初、ほぼ全員が「パスワード入力段階ではじかれる」という事象が発生。
しばしみんなで首をひねっていたのですが、原因がわかりました。
送ってもらったパスワードの小文字のl(エル)を大文字のI(アイ)と誤認したまま手入力していたのでした。
なのでパスワードはコピー&ペーストが必須ですね。
この後も、主催者の機器(またはネットワーク)の調子が悪くなって急遽主催者を変更するというアクシデントもありましたが、そこも含んでおもしろがりつつ、開始時間から20分後に乾杯となりました。
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オンライン飲み会をやってみると
スムーズさに感心
はじまってみたら、そのあとは実に快適でした。
音声も画像もほぼ一度も途切れませんでした。遅延もほぼありません。このクオリティにはびっくりです。
仕事でSkypeを使ったことがありますが、それよりずっとスムーズという印象です。噂は本当だったんだ。
特に感心したのが、複数人が同時発声しても誰かの音が消える、ということがないのです。これが「飲み会のワイガヤ感」につながって妙にリアルでした。結局、「今なんて言いました?」と聞きなおさないといけないのは通常の飲み会と同じなんですけどね。
そして改めて、相手の表情やしぐさ・雰囲気が見えると、やはりコミュニケーションが楽になりますね。会話における視覚の影響は、仕事のビデオ会議でも実感はしていましたが、こういう飲み会ではより大きな影響があるのではないかと感じた次第です。
スマートフォンの画面表示
ただ、前述したように、スマートフォンで参加すると、顔が同時に4人(自分含む)までしか見えないんですよね。
こんな感じ。少しわかりにくいですが、右下の、画面に緑の枠がついている人が今しゃべっている人。
画面を横にスライドすると、別の参加者が表示されます。
これはちょっと残念でした。これ以上画面を細かくすると表情がわかりづらくなるので、ZOOMのこの設計は適切だと思います。残念なのはこのことを知らずタブレットやPCを準備しておかなかった私の知識不足。
ちなみに、「今しゃべっている人の顔だけを画面に表示させる」モードもあります。飲み会の後半はこちらに切り替えました。このほうが「4人だけ表示」より通常のオフライン飲み会の感覚に近かった。
画像・動画共有
今回、オンライン飲み会をやってみてはじめて気づいたことがあります。
それは画像・動画の共有の仕方です。
これまで、オンラインチャットなどで飲み会をしていた場合(これも私は大好きですが)、そのとき一緒に見たい写真や動画があったら、そのURLを送ったり、現物をメールで送ったりして相手に届けていました。
ところが、今回の私のように「スマートフォンで参加し、PCは空いている」状態でZOOMを使うと、それがもっと簡単にできます。
見せたい写真や動画をPCに表示させて、それからスマートフォンのカメラをPC画面に向ければ、すぐに全員に共有できるのです。
この「すぐに全員に」というのがなかなか便利で、これも通常の飲み会に近い感覚。
まあ、カメラを介するので画質は当然劣るし、相手に表示される画面も小さくなってしまいますが、予期せぬメリットでした。
※20年4月12日追記:ZOOMには「ミーティング内ファイル転送」があるので、これを活用したらよかったですね。またこれを、自分のiPhoneでやらずに、もうひとつのデスクトップPCで行えばもっと楽。以上、この飲み会に参加した友人のご友人からご提案いただきました。ありがとうございました。
他、調べてみると、「画面共有」もありますね。これは仕事でもよく使う機能なのに忘れてたなあ。
また、1アカウントで複数の機器を使う条件としては、一度に1台のコンピュータ、1台のタブレット、1台のモバイルまでという制限があるようです。
「常に一つの話題を共有」
(以下、参加した友人からのコメントで気づいた点)これもやってみて気づいたのですが、この仕組みだと、
「常に一つの話題を共有」
することになります。
普通の飲み会だと、場が進むにつれて「分科会」みたいなのに分かれていくこともありますよね。特に関心のある話題が出てきたらそれに参加したいし、今日はこの人と話してみたい、とか。全員が同じ話題に参加するのではなくて。
オンライン飲み会だと、それが事実上不可能です。常に話題はひとつ。
ちょっとこの話題にはついていけないな、と思ったら黙って待つ。逆に自分が関心のある話題でも、全員が参加できなさそうなら、長引かないように配慮したほうがいいのかも。
究極のロケーションフリー飲み会なのに、逆にまるで席が固定された飲み会のような側面もあるということです。
ZOOMにはその「分科会」をつくる機能もあるようなのですが、ビジネスならともかく、普通の飲み会で明示的にそれをやるのはちょっと難しいかも、と思います。こういうのも慣れなのかもしれませんが。
今回の参加メンバーは共通の話題がたくさんある人たちなので私自身はまったく退屈しませんでしたが、この点を考えると、オンライン飲み会は「メンバーを選ぶ飲み会」と言えるかもしれません。
ゆる募ができる(ドタ参しやすい)
今回はなかったのですが、オンラインだと急な参加にも柔軟に対応できるから、ゆるく募集することもできるということにも気づきました。
お店の予約が不要なので、急に人数が変わっても問題がほとんどないんですよね。なので、とりあえず声をかけておいて、気が向いたら参加してくださいって感じの募集をするのもありだなと思います。
バーチャル背景
飲み会の終盤では、バーチャル背景を設定して遊んでました。好きな写真を設定できるという機能です。
ZOOMが写真と自分の顔・服をちゃんと判別するので、背景や自分の画像が乱れたりすることもほとんどなく、これにも感心しました。
ただ、参加者がネコと一緒にバーチャル背景の前に映ると、表示がとたんにカオスに。やはり人間の顔と服をシステムが判別しているのですね。
あと、飲み会の終盤で、参加者の一人の画面がバーチャル背景のみになってしまい人が消えてしまう現象が発生。終了までに解決できませんでしたが、結果的には飲み会の最後を盛り上げる大トリのネタとして機能していました。アクシデントとはいえ、これにもZOOMありがとうって感じです。
飲み会を終えて
飲み会は22:00に無事終了。
4時間の間、楽しいアクシデントはありましたが、ZOOMのシステムが原因で不快になったり違和感を感じたことはほぼゼロ。
まさにウイルス感染リスクと距離という二つの難題を軽々と克服した飲み会を経験できました。
ギフト
ちなみに、結局、この4時間の間、接続は一度も切断されませんでした。
無料だと40分までじゃなかったっけ?
これは、ZOOMから唐突に主催者に「ギフト」が送られ、時間無制限になったためです。
この「ギフト」をもらえる条件は不明です。まあ、一度この無制限の快適さを軽減させ、次回からは本来の40分しばりを適用することで、有料の時間無制限プログラムの価値を理解させる戦略なのでしょうね。なんにしても、今回はありがたかったです。
※20年4月12日追記:Twitterフォロワーさんによると、時間無制限ギフトは登録後はじめてミーティングを主催するともらえるらしく、なので主催者は持ち回りがいいみたいです。情報ありがとうございました。
四半世紀を経て
ちなみに、今回飲み会に参加した人たちの多くは、25年ほど前、まだ家庭にインターネットがほとんど普及していなかったころ、パソコン通信で知り合った人たちです。
基本的に文字だけのやりとりで、写真の共有にもかなりの手間がかかり、オフラインミーティング(実際に会う場)の写真は、個別に送ることが困難なので郵送で送っていた時代。写真はまだまだ紙が主流でしたし。
四半世紀を経て、人と話題(ビートルズなど)は同じなまま、手段は劇的に変化したわけです。
当時は、パソコン通信そのものも、そこでで知り合った人と実際に会う「オフラインミーティング」が新しい経験でしたが、今回は「オンライン飲み会」を新しく経験。
この点でもとても感慨深い夜でした。
関連メモ
個人的に経験したネット環境の変化と、このブログの変遷についてのメモです。