庭を歩いてメモをとる

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阪神間を歩く~ 村上春樹「辺境・近境」から ~西宮・芦屋

きっかけ

2002年10月の3連休は、本当にいい天気続き。おまけに心地よいあたたかさが広がっています。あまりにもったいない気がしましたので、ちょっとでかけてみることにしました。


西宮

村上春樹「辺境・近境」(新潮文庫)には、春樹さんの育った西宮・芦屋から神戸までの十数キロを歩いたことが記されています。その道のりは私の自宅から近く、ちょっとでかけてみるにはちょうどよい行程です。それに村上春樹の作品は大好きなので、足跡をたどるのも悪くない。ということで10時半過ぎ、阪神西宮駅を起点に歩き始めました。


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△阪神西宮駅。高架化の工事をしています。



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△春樹さんがよく行ったという商店街。「辺境・近境 写真編」(新潮文庫。以下「写真編」)196ページの写真と同じ場所で撮ってみました。本ではプレハブのようなものがあった場所に、今ではビルが建っています。



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△商店街のすぐ近く、西宮神社へ。



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△子どもの頃春樹さんは境内の石橋でエビ釣りをしていたとか。



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△ちょっと歩いて市立中央図書館。春樹さんは子供のころここにもよく行っていたそうですが、この、今ある建物は春樹さんが通っていた時のものとは場所も建物も異なっています。
参考:旧西宮市立図書館のステンドグラス(聞きかじり西宮歴史散歩)




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△御前浜公園。春樹さんが子どもの頃は海水浴場だったのですが、今では砂浜の公園です。私は海のない奈良で育ったので、海に面した砂浜の公園というだけでかなり珍しく感じてしまい、ここでしばらく砂浜や海の様子を眺めていました。



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△春樹さん曰く「モノリスのようにのっぺりと建ち並んでいる」高層アパート。



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△幕末に建てられた砲台。試射の段階で失敗してしまい、結局一度も使われなかったとか。例によって「写真編」205ページと同じ場所で。



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△春樹さんが寄った寿司屋さん。マグロなど肉厚でおいしかったです。店のご主人さん曰く、最近神戸ウォーカーに掲載され、若いお客が増えたとか。「さっきも若い女の子が加古川からわざわざ来てくれてねえ。」もちろん春樹さんの本に載っていることもご存じでした。



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△許可をいただいて撮らせてもらった店内の様子。こじんまりしたお店です。



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△春樹さんが通っていた小学校。



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△夙川。街を流れる川にしては水が澄んでいて魚もたくさん。10月というのに水浴びをしている子どももいました。



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△公民館の池ではカメがひなたぼっこ。



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△春樹さんが小学校~中学校の頃いたところを歩くということで、その頃の名曲・ヒット曲を聴きながら歩きたいと思い、友人が編集したロック/ポップスセレクションMDの1961年~1964年分をヘッドホンステレオにセットしていました。それでTHE BEATLESの"Please Please Me"が始まったとたん、偶然にもこんな名前の会社が視界に。びっくりしました。ちなみにサイトによると、ベビー用品関係の会社のようです。



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△道に向かって堂々と実っている柿。



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△「写真編」211ページに登場するお店。入ってみたかったけど、このときは特におなかがすいていませんでした。残念。



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△懲りずに「写真編」212ページと同じ場所で。阪急岡本駅の西400mです。



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△住吉川。またしても「写真編」214~215ページと同じです。ここも夙川と同じく、比較的水がきれいです。魚を捕る親子連れ、犬を散歩する人、ジョギングする人・・・川の脇の歩道はまるで公園のようです。

ここで17時になりました。本では春樹さんはこの後三宮を目指すのですが、暗くなりつつあるので今日はここで終わることにしました。住吉川をそのまま下り、阪神魚崎駅から西宮に戻りました。

約2万5000歩、だいたい15kmくらいの道のりでした。足の裏が少々痛くなったとはいえ、とても気持ちよく歩ける道ばかり。本に記されたような震災の傷跡はもうほとんど見られず、逆に青空と休日を楽しむ人たちの姿のおかげで気分がより明るいものになりました。

続きは、2003年の5月に歩きました。



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