旅行日: 2005年8月15日(月)
ウエストポートに寄る
今日は観光が盛りだくさんの日です。車での移動距離もこの旅行で最大になるでしょう。ということで、まずは腹ごしらえから。
B&Bの朝食ルーム。ガラスがたくさんで気持ちいいです。晴れていれば最高。
この後、60km離れたウェストポート(Westport)に向かいます。妻の友人が勤務しているホテルがそこにあるので、のぞいてみようと思ったのです。
ウエストポートの街並み。小さいけれど整然としていてきれいな街です。写真からはわかりにくいですが、いたるところに花がありました。
目当てのホテルはすぐ見つかったものの、そこには妻の友人は勤務していないよう。6年前に会ったときは確かにこのホテルに働いていると言ったのに・・・しかも、この街のホテルで働いているということも一昨日別の友人に確認しています。他のホテルに転職したのかもしれません。ちょっと残念ですがとりあえずこの街を出ることにしました。次に向かうのは、アイルランド西の名所、カイルモア修道院です。
この街を出て10分ほどで、こんな風景がずっと続くようになります。ヒースに覆い尽くされた山(というより巨大な丘)がひたすら続くのです。スコットランドのハイランドとそっくり。
バラナー周辺では牛をよく見ましたが、ここでは羊をよく見ます。この日は合計280kmほど車を走らせましたが、羊の群が道路にはみでて減速・停車したのは3回にのぼりました。
この地方でよくとれるbog(泥炭)が積み重ねられています。
特に何の名所でもない風景にも心が奪われます。車道のすぐ脇ですが、静かな雰囲気でした。
カイルモア修道院
ウエストポートを出て約1時間でカイルモア修道院(Kylemore Abbey)に到着。この地方随一の名所だけあって、どこにこんな人がいたの?というくらい観光客が集中しています。
カイルモア修道院。湖とのコントラストが素晴らしい。
ここの駐車場に入る前、道路の脇に車を止めて遠巻きに修道院を眺めている人たちがけっこうたくさんいました。ちゃんと入場して見ればいいのに・・・と思っていたのですが、入場料を支払う段でその理由がわかりました。11ユーロ(約1700円)もするのです。実際、この金額を見て大声でびっくりしていた人もいました。まあでもせっかくなので入ってみます。
修道院の内部はこんな感じで、日本で言えば明治時代のイメージ。それもそのはず、この修道院は明治元年(1868年)、貴族が建てたものなのです。修道院というと中世の印象がありますが、ここはそうではありません。
建物内部は意外と狭く、すぐ見終わりました。その後、約1kmほど離れた庭園(Victorian Walled Garden)にシャトルバスで行ってみます。
公式サイト:Home - Victorian Walled Kitchen Garden - Restoration of the Victorian Walled Kitchen Garden at Saumarez Park, Guernsey
庭園。この壁で囲まれた庭園はふたつの顔を持っています。まずこちら、見て楽しむ庭園。
一方、こちらは料理の材料を育てる庭園です。妻はここの説明を見ていろいろ楽しんでいたようです。両庭園あわせた周囲の壁の長さは800m。
それにしても、これだけの庭園や館を維持するのは相当な費用がかかったことと思います。特に、このあたりは大きな街も近くにないので輸送費も馬鹿にならなかったと思うし。当時の貴族の力を思い知らされつつ、高い入場料のわけもある程度は納得できた感じ。
でも一方で、この修道院で何がいちばんよかったかというと、実は湖越しに見た修道院そのものだったりします。入場せずに遠巻きに見ていた人たちが、実はいちばん賢かったのかもしれません。
さて、ここで14時に。すっかりおなかがすいたのでビジターセンター内のカフェテリアで食事しました(ちなみにここもやはり観光地価格で、セルフなのに1食10ユーロ(1400円)以上かかってしまいました。)。チキンのシチューとライスでおなかいっぱい。そしてお土産物屋へ。かなり充実したお店で、妻はここで買い物を楽しみました。私もコネマラ・マーブル(この地域特産の大理石)のコースターを買って満足。
まあそんなふうに、かなり「観光地」なカイルモア修道院ですが、注意が一点。トラベラーズチェックは使えないようです。これは全体的に言えることですが、アイルランドはイギリスほどトラベラーズチェックが一般的ではないようで、特に銀行のないような地域(カイルモアもそうです)では使えないのが普通という印象です。私は現金の持ち合わせが減ってきたのですがチェックを使えないことがわかり、結局入場料もカードで払いました。
さて次は、今回の旅行で個人的にいちばん楽しみにしているコネマラ国立公園です。