黒沢健一さんのメロディは私にとっていつも自然。新曲でも違和感がなくて、懐かしさすら感じるような完成度の高さ。でも「どこかで聴いた」という気はまったくしない。そんな理想の音楽のひとつ。
そんな黒沢さんのライヴを、個人的にはL⇔Rのラストツアー以来16年ぶりに訪れました。いやあ、ソロをちゃんと追ってなかった自分がほんとうに残念。何をやっていたのか私は。
ソロのもL⇔Rのもバランスよくラインナップされたセットリストを体感して思ったのも、パフォーマンスを聴いて感じたのも同じ。この人まったく衰えていない。いや、L⇔Rの解散間際よりも伸び伸びしている。はじけ具合とキラキラした輝きは20年前のほうが強かったのかもしれないけど、別の魅力、つまり自信や自由さ、安定度がL⇔R時代より光っていました。それが1曲目の"Day By Day"(L⇔R)と2曲目の"Return to Love"(最新アルバム)でじんじんと伝わってきた。そして"All I Want is You"(ソロ)、この日初めて聴いたのですが先に書いた気持ちは最高潮に。
ヴォーカリスト、ショウマンとしての魅力もしっかり味わえました。派手なわけでもトークがとびきりうまいわけでもないけれど、素直に確実に2時間、楽しませてくれました。声もほとんど衰えてなかったなあ。
岡井大二さんのドラムが堪能できたのも僥倖でした。やっぱり普通じゃない。そして、黒沢さんも言ってたけど、この方が高校生だった黒沢さんの才能を発掘しなければ名曲の数々を聴くことはできなかったのかもしれない。そんな恩人のこの日は還暦誕生日!ということで赤いちゃんちゃんこがステージ上で贈られました。
黒沢さんのソロ、これからたどっていきます。
※本公演は携帯電話による撮影・録音はOKとのアナウンスがありました。こういうのもうれしい、というか自然に感じます。
(追記)美奈さんが、このツアーのレポート(本エントリ含む)・動画・音源をまとめたサイトを作成してくださっています。今後もツアーを追体験できる素晴らしい内容です。サイト:BANDING TOGETHER!!