ラファエル前派が好きなので、関連の展覧会があれば足を運ぶようにしています。今回は京都で。
親しみやすい有名作品はほとんどありませんでしたが、ラファエル前派の魅力である鮮やかな色彩と古典に題材を得た様式美は十分に堪能できました。ところどころウィリアム・モリスに関連した椅子・本(装丁)・タペストリーなどもあり、絵だけではない当時のラファエル前派やアーツ・アンド・クラフツのムーブメントを小規模ながら感じることができました。
(以下、画像はすべてWikipedia Commonsより。パブリックドメイン。)
特に印象に残ったのは、まずシメオン・ソロモン「バッハの前奏曲」。大好きなバッハがタイトルについているからではありません。独特の耽美主義的な香りが妖しく魅力的でした。で、説明を読むと作者は同性愛者だったようで、それを知るとますます作中の人物の何人かがそれっぽく見えてしまいます。
ベタかもしれませんが、ジョン・エヴァレット・ミレイの「目ざめ」。白の描き方にこだわったようで、たしかにそこに集中して観ると興味深かったです。あと、この瞬間を題材にしているところもおもしろい。
あと、今まで個人的には国内では観られなかった彼らのステンドグラス作品をじっくり観られたのも収穫でした。エドワード・バーン=ジョーンズの「ラケル」という作品にひときわ惹かれましたが画像が見つからないので"Edward Coley Burne-Jones stained glass"で画像検索した結果でお茶を濁します。
これくらいの規模でいいので年に1回くらいラファエル前派の絵が観られるとうれしいのですが。
(後日追記:その後訪れたラファエル前派の展覧会)