ザ・ビートルズ 1976ダコタ・ハウスにて…【字幕版】 [VHS]
1976年、ツアー中のポール・マッカートニーがニューヨークのジョン・レノンを訪ねた実話をもとに創られたTV映画。
シチュエーションだけが事実で、セリフなども含めた細かいところはすべてフィクションなんでしょうが、ビートルズ関係のフィクション映像でこれほど違和感のなかったのも珍しいです。それどころか、ファンならにやりとさせられるような、「ジョンらしいな」「ポールならそう言うだろうな」ってやりとりの連続。基本的に二人の会話だけで1時間半を引っ張っているんですが、全然退屈しませんでした。演技も、特にポールのしゃべり方・しぐさは、似てるなあと感心。また、言葉の端々にビートルズ関連の情報が凝縮されていたところもすごい。ジョンがレストランのマスターにポールを紹介するちょっとした一言「友人のラモーンだ」だけでもそれがわかりました。
かなり研究して創られているのだと思います。それが伝わってくる出来でした。ビートルズにせよ何にせよ、アーティスト本人以外がファンを意識してつくるような作品は、これくらい研究してからつくってほしい。そのお手本にもなる作品だと思います。