庭を歩いてメモをとる

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上原隆「1ミリでも変えられるものなら」

1ミリでも変えられるものなら

上原隆さんのルポルタージュやエッセイを読むと、すっと落ち着いた平和な気分になれるのはなぜなのかな、と考えてみました。多分、他の人が取り上げないようなつまらないことを、露悪的でも偽善的でもなく淡々と正直に綴っているところにあるのかな。よくわからないですが、疲れたときにこの人の文章を読むと気が楽になってきます。

その典型は「土曜日の午後」かな。著者が図書館で原稿をまったく書けず、本屋、レンタルビデオ屋に寄り、自炊の材料を買い、孤独を楽しむというそれだけの、しかも寂しそうな内容なのに、独特のあたたかさを感じました。


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