[物語](amazon.co.jpより転載)
俳優ヴィンセント・ギャロが監督・脚本・音楽・主演の4役をこなしたオフビートな人間ドラマ。刑務所を出所したビリーは親に「妻を連れて帰る」と嘘をついたため、偶然出くわした少女レイラを拉致した。両親の前で妻の演技をするよう脅迫して、家に連れて帰るが…。
[感想]
「許し」「愛」「寛容」を語る映画はたくさんありますが、この作品ほどそれがじわりと効いてくるのってなかなかないように思います。
いやいや、そんな教条的にとらえることもないか。何も考えず普通に観ても充分楽しめる作品ですし。
レイラの、マリア様のような「許し」「愛」「寛容」を体現したかのような存在感が見事でした。これ、演じるクリスティーナ・リッチ本人の力量もあるんでしょうけど、主人公ビリーや延々と続く本当に寒々しい「安っぽいアメリカ」との対比も大きな効果をあげているんでしょうね。
最後までちゃんと観てよかった、と思える作品でもありますね。ヴィンセント・ギャロ、器用貧乏じゃないんですね。お見事です。