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NHK土曜ドラマ「魂萌え!」第1回

あらすじ等はNHK土曜ドラマ「魂萌え!」ページで。

第1回を観終わって最初に感じたのは、桐野さんの小説「グロテスク」「天使に見捨てられた夜」でも感じた「葛藤」と「人間誰もが持っている何気ない利己心」が活写されているなってところ。主人公の意識と周囲のそれとのずれや対比がほんとに鮮やか。いい意味でまんがみたいだなって感じました。いろんな瞬間瞬間にそれが出てくるので、正確に言えば、丁寧に描き込まれたまんがのような。そうそう、今思えば最初にどーんと出た半月は象徴的ですね。

その後同じハーフシャドウで登場する主人公の女性。彼女の物語上のシチュエーションと、演じる高畑淳子さんが実はドラマで主役をするのが初めてってこと、すごくその独特の存在感に関係している気がします。後で知ったことですが。

印象に残ったのは、やっぱり主人公と夫の愛人とのやりとりでしたが、加えて、山本太郎も。新選組!の時の「ちょっとやりすぎ」感が本作では逆に自己中長男像にぴったりはまった感じ。

音楽(スパニッシュ・コネクション)も、普通に考えるとこのドラマのシチュエーションには一番似合わさそうなのに、その「ずれ」が「葛藤」を浮き彫りにしているようですごく効果的。そんな感じで最初から盛りだくさんでした。

このまま主人公が堕ちていったらあたりまえすぎますが、そうではないようなので、来週以降どうなるのかが素直に楽しみです。



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