最初の感触は、作品を観ている間もその後も、こんな感じでした。
・画の鮮やかさが心地いい。城の動きなど見事だ。
・声優陣が強力。木村拓哉にはびっくり、知らなければベテランの声優だと信じて疑わなかっただろう。
・空を飛ぶもののデザインが特に秀逸。生き物と機械それぞれの不気味さを職人芸でまとめた印象。
・エピソードやセリフが唐突で、不可思議な雰囲気が全編に漂っている。説明をわざと省略しているのだろうが、はっきりいって難解。
・結局魔法は解けたのか?
要は、画がすごかったってことと声優陣が優秀だったって以外は「よくわからない」。しかし、この作品はおそらく大変な手間と思いをつぎ込んで創られているんだろうという気迫は十二分に感じるのです。不思議な力を持った作品、でもしっくりこない。
しかし、カジポンさんの「文芸ジャンキーパラダイス」の解説を読んで印象は一変。自分の読みが浅かったのと、やはり丁寧に創られた作品だったんだなってことの両方がよくわかりました。解説を読んで作品の深みがぐっと増したのは、「SAW」以来かな。