物語
1作目のエンディングの後日談と、1作目と2作目の間のエピソードが並列で展開。1作目のエンディング以降のラウ(アンディ・ラウ)の精神の変遷とヤン(トニー・レオン)と精神科医リー(ケリー・チャン)との関係などが描かれています。
感想
2つの時代を行ったり来たりするのはしょうがないとして、だんだんラウの妄想と現実の境界があいまいになってきてとてもわかりにくい。それを狙った演出なのかもしれないですが個人的にはただわかりにくいだけでした。
特にラウがテープを再生するシーンは特に「なんで?」の思いがぬぐい去れなかったですね。
2作目は、単体として観ても多分楽しめるし1作目を観た後ならさらに面白いという工夫されたつくりになっていました。しかし、それに比べこの3作目は、1・2作目を観ていないと意味のわからないところがかなりある。そんなところも残念。
スタイリッシュで無機質な映像(これは演出としては効果的だったと思います)やテンポのいい展開は引き継がれていてそこはよかったし、相変わらずトニー・レオンはさすがと思わせる深みのある表情を見せてくれるのですが、やはり1・2作目と比べてしまうとその差が際だってしまいます。
まあそれでも、前2作を観た以上ここで繰り広げられるエピソードは観ておいてよかった、とは思います。意外と謎は解けなかったりするのですが。
「ゴッドファーザー」「マトリックス」もそうですが、3作を同じレベルでつくるのはやっぱり相当難しいのかもしれませんね。あ、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」はそうでもないし(全く同じレベルに仕上がっている、とは思いませんが)、「スター・ウォーズ」は全部は観ていないのでなんとも言えませんが。
ちなみに、本筋とは全然関係ないですが、ラウの座っている椅子はこないだ買った椅子と多分同じ。