雑誌「小学六年生」がリニューアルし、村上龍監修の「12歳のハローワーク」なる特集をやっているというので、買ってしまいました。
いきなり最初に、村上龍の言葉で、元ネタの「13歳のハローワーク」に書かれていた「世の中には2種類の大人しかいない。自分の好きな仕事、自分に向いている仕事で生活の糧を得ている人と、そうでない人だ。」がドーンと載ってます。
その後は、その道で活躍している人の1日のスケジュール、コメント、年収などが出ています。スケジュールは働いている姿のイメージがしやすくていいですね。みなさんやはり睡眠時間が短めです。
年収はさすがに金額ではなく、例えば松井秀喜なら「おもちゃ屋さんが店ごと買える月収」、山田優「好きな服や化粧品は買えるけど、すごく高い宝石はまだ買えない」、Gackt「年収でフェラーリの車を30台は買えるんじゃないかな」なんて感じ。小学館の編集者の人は「会社員だからね、どんなにヒットを出しても飛ばしても、もうかりません!!」とリアルです。
リアルといえば、「あこがれの職業の現実は?」というコーナーもそうでした。野球選手の代田憲紀氏「きのうまでどんなに活躍していても、ケガをすれば戦力外」、元CCBの関口誠氏「バンドでは人間関係に疲れ、ソロでは誰も頼れなくて不安」、医師「現代の医者は、完全にサービス業・・・なにかあったらすぐに訴訟にまでなってしまう」、弁護士「依頼者と同じ立場に立って考えようとしても、嘘の証言をされることも少なくありません。」、客室乗務員「3K職場。体力がないと続きません。」、外資系企業秘書「社内で起きる国際摩擦に神経をすり減らしています。」
楽しみにしていた村上龍のエッセイこそなかったのですが(職業に関する「龍語録」はありました)、予想以上の面白さ。はっきりいって大人でも十分楽しめる内容でした。まあ、公立小学校教師をやっている妻によれば、「これだけ字が多いと、今の平均的な小6にはきついかも」とのことなので、雑誌「小学六年生」は、すべての小6ではなく、小6の中でも一部の層だけをターゲットにした、ということなのかもしれないですが。