庭を歩いてメモをとる

おもしろいことや気になることのメモをとっています。

"Free As a Bird" プロモフィルムロケ地

新たな歴史

1970年、ポールが脱退して、ビートルズのバンドとしての歴史は止まったはずでした。ですから、普通に考えると、「ビートルズゆかりの地」がその後突然増えたりすることはないはずです。

ところが、1995年からの一連の「アンソロジー」の波は、普通でない事態を引き起こしてしまいました。例えば、LiverpoolのTourist Imformation Centreで入手できる観光案内地図"Beatles Liverpool"(£1.50)は、この頃(199年代後半)大幅にリニューアルされましたが、追加されたのは、まさにその新たな「ゆかりの地」でした。

1997年、3回目のLiverpool訪問をしたのですが、まさか新しい見どころができたとは思っていませんでしたので、驚くやら嬉しいやらでした。今回はその中から「フリー・アズ・ア・バード」(Free As A Bird)のプロモーションフィルムのロケ地を訪れた時のことを書いていきます。


凡例

  • ()内は"Free As A Bird"の演奏開始からの時間を示しています。各項目では、その時点でプロモフィルムに流れている映像のロケ地について説明しています。
  • []内は、ロンドンからの特急が着くLiverpool Lime St.駅から各ロケ地までの移動方法、所要時間を表しています。
  • ロケ地の住所は、残念ながら地図を紛失しましたので不明です。

 
 
 

Liver Tower

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川縁にある建物Liver Tower(0'05前後)
[Liverpool Lime St.駅から歩いて15分程度。Albert Dockから歩いてすぐ。]

Liverpoolのシンボルでもあるこの建物は、Albert Dockの近くにあります。海運保険会社の建物だそうです。"Real Love"のプロモビデオでも、この建物の横を白いピアノが空へ昇っていきましたね。

尖塔の上には、Liver BirdというLiverpoolのシンボルの彫像があり、プロモでも確認できます。この鳥は、地元のサッカーチームのマークにもなっています。


"Cavern Club"

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Cavern Clubに押し寄せる少年少女達(0'20前後)
[Liverpool Lime St.駅から歩いて15分程度。Albert Dockから歩いても15分程度。]
ロケ地は本当のCavern Clubではありません。市の中心地から歩いて行ける場所なのですが、お店などが全くなくうらさびれたところで、どことなく危険な雰囲気でした。

なお、プロモビデオでのCavern Club店内の様子は、Albert Dockの近くのビートルズ博物館"Beatles Story"のCavern Club時代を解説する部屋を借りて撮影されました。ちなみに、この"Beatles Story"、初心者の方がビートルズの歴史をざっと見るにはいいかもしれませんが、来日公演が1965年と記載があり、詰めの甘さを感じました。


4人が歩いてくる路地

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4人が歩いてくる路地(1'00前後~)
[Liverpool Lime St.駅から歩いて5分でTourist Imformation Centreへ。その前のバス停からバスで15~20分程度で歌で有名なPenny Laneのラウンドアバウト停車場。そこからビストロ"Penny Lane"の前の道を進んで3分程度]

他の場所と違い、プロモビデオの映像との比較がしやすいところなので、ここを訪れたときは、「プロモビデオのとおりやなあ」と感慨に浸ることができました。合成画像であることがわかっていても、この道を4人が歩いていたような、そんな錯覚を起こさせる場所でした。全く普通の路地なんですけどね。

その時は、ちょうど近くの小学校の下校時間にあたっていたようで、お店は子供達であふれかえっていました。何か買おうと"Dylan's"という店に入ると、小学生が"cyber pet,Tamagotch"で遊んでいました。当時はイギリスでもたまごっちが爆発的にはやっていたのです。一気に現代に引き戻されました・・・


paperback writerの部屋の窓の外に広がる路地

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paperback writerの部屋の窓の外に広がる路地(3'00前後)
[Liverpool Lime St.駅から歩いて20~30分程度]

ここも全く普通の路地で、しかも住宅地のようでした。写真を撮っていると、子供が不思議そうな目でこちらを見ていました。


その他

交通事故のシーンのロケ地にも行きましたが、どこが現場なのかぜんぜんわかりませんでした。また、Strawberry Fieldのシーンについては、「少年ポール・マッカートニーの歩んだ道」で掲載しています。

それにしても、不思議な気分でした。とっくになくなったはずのバンドのために描かれた非現実世界。そんな”虚構”の舞台を訪れても、何かしら楽しい気分になってくるのですから。


マージー河のフェリーボート

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おまけ・「マージー河のフェリーボート」
[ロイヤル・アルバート・ドックから撮影]

ロイヤル・アルバート・ドックで休憩していたら、"Ferry'Cross The Mersey"(1989年発表のポール参加バージョンだったと思います)が突然聞こえました。ふとその方向を見ると、そこにはまさしく「マージー河のフェリーボート」がありました。フェリー着岸時の音楽のようです。


関連メモ

この後、ポールが少年時代を過ごしたエリアを訪れました。


Free As a Bird世界同時リリース日はこうして過ごしました。


ポール・マッカートニー関連メモ。約100記事。


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