コッツウォルズへ
16時半頃レンタカーに乗り、コッツウォルズを目指します。コッツウォルズは、多くの村を総称した呼び名であり、具体的な村の名前ではありません。ですから一口にコッツウォルズといってもかなり広い地域になるのですが、今回我々がコッツウォルズ観光の拠点と定めたのはブロックリー(Blockley)という小さな村です。ここを選んだのには、こんなわけがありました。
我々は最大7人で移動する。できれば、ひとつの車で移動したい
→7人乗りの車が手配できて、コッツウォルズに近い都市といえばオックスフォードくらいしかない
→宿には早く着きたいので、コッツウォルズの中でもオックスフォードから近い村がいい
→コッツウォルズ北部で、よさそうでかつ空いている宿のある村は
→ブロックリー、というわけです。
このブロックリーには、約1時間で到着しました。
まずは女性陣3名が泊まった宿、Claremont House。今回、コッツウォルズの宿を決めるにはいろいろと時間と手間をかけた上、レンタカーでここに来るのにも予定よりかなり時間がかかったので、到着したときには歓声があがりました。
この宿はきれいで居心地もよく、料金(当時)もシングル£35、ダブル/ツインが£47とリーズナブルでしたが、クレジットカードを扱っていないのが難点です。イギリスの宿では宿泊料の一部を前金、つまりデポジットを要求されるのが一般的なのですが、これを日本から支払う場合、クレジットカードが使えないとかなり面倒になります。私たちは、イギリス在住のメンバーから小切手を宿に送ってもらいました。
次に男性陣3名が泊まった宿、The Crown Inn Hotelへ。一応ホテルという名前になっており、たしかにB&Bに比べると規模も大きいのですが、小さな村の素朴なホテル、という感じの親しみやすさのあるホテルでした。また、我々が泊まったのは本館とは別の「はなれ」であったため、田舎の雰囲気を味わいながら泊まることもできました。
スタッフも陽気な人が多く、パブとフロントを一人が兼任していたりして家庭的なイメージもあったところもよかったです。なお、このブロックリーで「宿泊」と「晩ご飯」の両方が可能なのはどうもここだけみたいです(未確認)。
あえて難点を挙げるとすれば、B&Bに比べると料金が高いこと、でしょうか。シングル60£というのは、普通の地方のB&Bの倍くらいにあたります。その分部屋も広く、バストイレ付きではあるのですが。
泊まった部屋。道に面しているものの、車が通ること自体あまりないので静かでした。
バス・トイレも清潔で、お湯の出も問題なし。
左側の建物が「はなれ」です。
ブロックリー散歩
宿で少し休憩した後、男性陣と女性陣が再び合流しました。18時半頃ですがまだ明るいので、パブに行きがてら散歩をすることに。最初に感じたのは、とにかくここが静かなこと。道に自動車がけっこう止めてあるのに、道を行く車はほとんどありません。店から騒々しいBGMが漏れ聞こえることももちろんない。人はたまに見かける程度。かといって、ゴーストタウンのようなさびれた雰囲気はまったくありません。落ち着いた明るさはあるが、静かなのです。だから本当に散歩をしていて気持ちが落ち着きました。この点だけでも、ブロックリーに宿をとってよかった、と思えてきました。
そして多くの家々には、きれいな花が飾られています。いわゆる花壇というイメージとは少し違い、もう少しまばらで、素朴な感じ。それがかえって落ち着いていて、見飽きないものになっています。犬や猫も、人の数に比べると多いのですが、うっとうしいイメージはなく、村の風景に自然にとけ込んでいる感じでした。
西日を浴びて美しく輝く教会。小さな村、ブロックリーのシンボルです。
散歩の途中で見えた景色。
村でふたつだけのパブへ
そろそろ食事をしたい時間なので、私たちはパブを探していました。噂なので未確認ですが、このブロックリーにはパブが二つしかないらしいのです。ひとつは男性陣の宿、The Crown-Inn-Hotelのパブ。ここは明日行くとして、今日はもうひとつの方に行きたいな、という話になり探しながら散歩していたのですがなかなか見つからない。結局、メンバーの一人が道行く人に尋ねてくれて場所がわかりました。
The Great Western Arms。 ここは「飲む部屋」と「食事する部屋」が分かれているようで、私たちは「食事する部屋」へ。ここも村の雰囲気と同じで、音楽など流れていなくて落ち着いた雰囲気。なので食事と会話をゆっくり楽しむことができました。
The Great Western Armsで食べたカレー。あまり辛くなくマイルド。日本のカレーともインド料理店のカレーとも違う味わいでした。
話は尽きませんが、明日はレンタカーを1日運転する日。疲れを残すとまずいので、22時頃解散しました。空は満点の星空。頭上には夏の星座が燦然と輝いていて、織り姫彦星はもちろん天の川も見えました。まさか曇天の多いイギリスでこんな星々を見ることができるなんて思っても見なかったので感激しきり。女性陣を宿に送った後も、男性陣は道路脇の芝生に寝転がってしばらく夜空を見上げていました。