庭を歩いてメモをとる

おもしろいことや気になることのメモをとっています。

2010-01-01から1年間の記事一覧

2010年8月 iPod再生回数上位曲

1. LR / NOW THAT SUMMER IS HERE2. 加山雄三 / 旅人よ3. ピンク・レディー / 波乗りパイレーツ4. 桑田佳祐 / MERRY X'MAS IN SUMMER5. 椎名林檎 / 正しい街6. Flipper's Guitar / 南へ急ごう7. Oasis / Live Forever8. Paul McCartney / Lawdy Miss Clawdy9…

かもめ食堂

[物語] サチエはフィンランドで「かもめ食堂」という店を開いている。一番のメニューはおにぎり。ずっと閑古鳥が鳴いていたが、初めてのお客がやってきた。日本好きの青年だ。彼に「科学忍者隊ガッチャマン」の歌の続きを訊かれた彼女は、書店で見かけた日本…

「新しい歴史教科書をつくる会」関係者の特徴とは - 小熊英二・上野陽子「<癒し>のナショナリズム」

小熊英二助教授(当時)の論考と彼のゼミ生・上野陽子さんの卒業論文(2002年)で構成されている本。小熊さんの論考も興味深いのですが、ここでは上野さんの論文についてメモします。彼女の論文は、「新しい歴史教科書をつくる会神奈川県支部有志団体史の会…

太陽がいっぱい

[物語]貧しい青年トムは、裕福な友人フィリップの親に頼まれ、フィリップを親元に連れ戻すためにイタリアへ向かう。しかしフィリップは親の金で遊び歩き、婚約者マージュに冷たく、トムをも見下していた。トムは二人きりで航海中、フィリップを殺害し、彼の…

吉田満「戦艦大和ノ最期」

[内容] 戦艦大和の海上特攻作戦に着任した副電測士(航海や作戦遂行のためレーダー等により情報を収集し報告する役割のようです)の、出航、激戦、沈没、救助までを綴った手記。呉を出航するときから、乗組員は生きて帰ることができないことを理解し、鹿児島…

日本人は集団主義ではない? - 高野陽太郎「『集団主義』という錯覚 日本人論の思い違いとその由来」

日本人は集団主義、アメリカ人は個人主義とよく言われる。しかしそれを実証した実験結果はない。よって、日本人は集団主義とは言えない。それがこの本の要旨です。著者は、日本人とアメリカ人を比較した実証研究を調査します。すると、対象となった19件の研…

森見登美彦「夜は短し歩けよ乙女」

[物語]夜の先斗町の数々の酒席、夏の古本市、学園祭のゲリラ演劇を巡る攻防、真冬の風邪の大流行。京都の大学生「黒髪の乙女」と彼女を慕う「先輩」を取り巻くユニークすぎる面々と奇想天外な事件の数々。[感想]「詭弁踊り」「閨房調査団」「古本市の神様」…

2010年7月 iPod再生回数上位曲

1. Cornelius / Wataridori2. Paul McCartney / Don't Get Around Much Anymore3. Cornelius / Fit Song4. Ronettes / Be My Baby5. 坂本龍一 / intermezzo6. Bach, J.S. / ゴールドベルク変奏曲第2変奏(Glenn Gould)7. CRAZY KEN BAND / 路面電車8. Elvis …

リチャード・ブローディガン「アメリカの鱒釣り」

村上春樹さんのロングインタビューで言及されていたので読んでみたのですが、何じゃこれ?「アメリカの鱒釣り」についての短編集なんですが、「アメリカの鱒釣り」が裕福な美食家だったらこんな料理がふさわしいとか、「アメリカの鱒釣り」から返事が来たり…

死亡記事の面積ランキング−爆笑問題「爆笑問題の死のサイズ」

この本は2つの柱で構成されています。ひとつは新聞の死亡記事をもとにした爆笑問題の対談。もうひとつは1950年から99年までの新聞(おそらく産経)死亡記事の面積ランキングです。対談部分は、特に太田さんの読書量や知識が垣間見える内容で勉強にもなりつつ…

外交路線における3つの選択肢とは - 孫崎享「日米同盟の正体−迷走する安全保障」

職場の読書会で同僚がこの本について発表していたのを機に関心を持ったので読んでみました。2005年10月29日、日本の外務大臣、防衛庁長官と米国の国務長官、国防長官は、「日米同盟:未来のための変革と再編」という文書に署名しています。これは著者による…

村上春樹ロングインタビュー(季刊「考える人」2010年夏号)

2泊3日、80ページに及ぶ超ロングインタビュー。インタビュアーの松家編集長は、春樹さんの作品だけでなくその他の小説・音楽にも造詣が深く、ちゃんと互角のやりとりをしています。だから非常に読み応えがあります。今までに知られていたことをさらに深く切…

2010年6月 iPod再生回数上位曲

1. Ravel, M/ クープランの墓:Menuet(サンソン・フランソワ)2. Bach, J.S. / ゴルトベルク変奏曲第1変奏(グレン・グールド 1981年)3. Ravel, M / クープランの墓:Toccarta(サンソン・フランソワ)4. Ravel, M / クープランの墓:Fuga(サンソン・フラン…

アメリカ人による「アメリカは日本を断罪する資格があるのか?」という問い - ヘレン・ミアーズ「アメリカの鏡・日本」

「日本がなぜ戦争を始めたのか」についていくつかの本を読んでいたところ、職場の上司が「その時代に関心があるならこの本を読んでみてはどうか」と薦めてくれたのがこの本です。本書は、1948年、アメリカのアジア研究者でGHQの一員として日本の労働法の策定…

Windows XPから7に移行して、クイック起動を使えるようにした

IT

6年ぶりにPCに買い換えました。それに伴いWindows XPからWindows 7(64bit)に移行することになったのですが、XPでできたのに7でできない、あるいはやり方が変わったことについての対策をメモしておきます。まあググればすぐわかることではあるんですが、備忘…

小沢健二コンサートツアー 二零一零年五月六月 広島市文化交流会館

(ネタバレそのものですので、今後ツアーに行く予定の方は、その後お読みいただいたほうがいいと思います。) 突然暗転。そして「流れ星ビバップ」。真っ暗なまま。最初の一瞬で、完全に心を奪われてしまいました。 なぜ一番最初が一番好きな、しかもシング…

2010年5月 iPod再生回数上位曲

1. Muse / United States of Eurasia (+Collateral Damage)2. Muse / MK Ultra3. namco(大野木宜幸) / POLE POSITION4. Muse / Exogenesis: Symphony, Pt. 2 (Cross-Pollination)5. Paul McCartney / Getting Closer6. BOOM BOOM SATELLITES / WHAT GOES R…

なにわ製麺 誉商店(大阪・十三)

阪急十三駅西口改札の目の前。つけ麺をいただきました。魚粉のスープにタピオカ入り麺、大きな海苔。 全体的に平均以上という感じで、総合的に満足。よくも悪くも目立ったところがないなと思ったのですが、その印象はここまで。お昼時はごはんが無料で、その…

Muse / United States of Eurasia (+Collateral Damage)

アルバム"The Resistance"収録。遅ればせながら私の初Museがこれでした。人気があるのも納得です。単純さからは離れながらも難しすぎないサウンドセンス。多彩な楽曲。ロックの文脈とは明らかに異なるラフマニノフ風キーボード。そして音世界に完璧にフィッ…

群青(ラーメン・大阪・天神橋筋六丁目)

魚粉スープのラーメンでは、個人的にはこれまで六厘舎が一番でしたが、勝るとも劣らないお店に出会いました。天神橋筋六丁目駅1番出口からすぐのところなのですが、細い路地のようなところにあり、かつ看板が遠くから見えないようになっているので、たどり着…

わが町

[物語]日露戦争の時代。他吉は、フィリピンに道路を造るという難事業を成し遂げて帰ってきた。しかし帰国直後、妻は病死。一人娘だけが残された。娘は成長し、結婚。しかし娘婿の桶屋が火事にあってしまう。他吉は娘婿にフィリピンで一旗揚げることを強要す…

湯浅学×いしいしんじ「Beatlesの音楽作法」(京都精華大学「shin-bi」)

音楽評論家湯浅学さんと小説家いしいしんじさんのナビゲートによるThe Beatlesのアナログ盤を聴く会。東京の友人3人と一緒に行ってみました。参加者は20名くらいで、5時間。私はThe Beatlesをアナログでちゃんと聴いたことがないので、それが楽しみで参加し…

キサラギ

[物語]D級アイドル如月ミキが自殺して1年。ファン掲示板の常連5人が集まった。しかし一人が、あれは自殺ではないと言いだし・・・[感想]「十二人の怒れる男」を連想しました。舞台は基本的にひとつの部屋だけ。次々に明かされる意外な真実。登場人物の際だっ…

村上春樹「1Q84」BOOK3

BOOK1&2はほぼ15時間連続で脇目もふらずその世界に没入し、時に戦慄を覚え、時に快感を得ながら読み切りました。BOOK3は2週間かけて断片的に、春樹さんの「親切心」を随所で感じつつ味わいました。私にとっては、それほどまでにこの二つは異なるものでした。…

チャールズ・ローゼン「ピアノ・ノート 演奏家と聴き手のために」

こういう本を書ける人は世界にもそうはいないのではないでしょうか。経験と人脈が豊富でレパートリーが幅広いピアニストで、かつ文筆の才があること。著者チャールズ・ローゼンはそれを満たしています。著名なピアニスト(日本では知られていませんが)かつ…

ら〜めん ばっこ志(大阪・十三)

十三駅東口を降りて北に歩いてすぐ。お店にはいると元気な「いらっしゃい!」で迎えてくれました。お店の一番のおすすめ、豚骨ラーメンをいただきました。一番の特徴は、スープに泡があることと、そのスープが濃厚なのにあっさりしているという不思議な味わ…

加藤陽子「それでも、日本人は戦争を選んだ」

このタイトルだけを見れば、日本がなぜ太平洋戦争を始めたのか、その理由とそれが避けられなかった事情が書かれている、そんな本だと思うでしょう。しかしそうではありませんでした。この本の実際の内容は、歴史学者である著者が、高校生を相手に、日清戦争…

home cafe(京都・京田辺市)

友人の元同僚が始められたカフェということで、友人3人とお邪魔しました。 JR学研都市線大住駅から徒歩数分の住宅街に違和感なくとけ込んでいるかわいらしいお店。 15食限定のランチセットをいただきました。自然の香りがする丁寧な風味。特に筍は、今まで食…

2010年4月 iPod再生回数上位曲

1.SEGA / Main BGM(メインテーマ)/エンデューロレーサー2.Paul McCartney / Don't Get Around Much Anymore3.Prince / Batdance4.Bach, J.S. / 平均率クラヴィーア曲集第1巻第1番(Glenn Gould)5.Bach, J.S. / 平均率クラヴィーア曲集第1巻第5番(Glenn Gould)…

人間の暗い情念を刺激する世界の凄み-江戸川乱歩「心理試験」(短編集)

親が誤った情報を子に伝えてしまうことは珍しくないとは思います。しかし私の親が教えてくれた「エドガー・アラン・ポーは、江戸川乱歩のことを尊敬してそういうペンネームにしたらしい」という話はそれはないでしょうって感じです。ちなみに当時小学生だっ…


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