庭を歩いてメモをとる

おもしろいことや気になることのメモをとっています。

2018年の収穫

今年は後半からこのブログの更新が難しい状況になりました。

これまで20年以上ブログ(サイト)を細々と続けてきましたが、半年以上まとまった記事を書けなかったのははじめてです。書く時間と気力があまりなく、書きたいと思う題材に出会う機会も少なかったためです。

そのため、今年の「収穫」は例年よりもあっさりしたものになりました。

来年はもう少し実り多い年になると思っています。

Carver's dozen―レイモンド・カーヴァー傑作選

ふと手に取ったきっかけは、翻訳が村上春樹さんだったこと。実際、翻訳であることを忘れるくらいにこなれた日本語はこの短編集の大きな魅力のひとつです。

しかしもちろん、この作品の素晴らしさの一番の価値は別にあります。

市井の人々の暮らし。そこに異物が投げ込まれる。そして哀しみ、あたたかみ、あるいはそのどれでもないものが生まれる。物語とは単純化すればそういうものですが、この本に収録されている短編では、それらの「暮らし」「異物」「生まれるもの」すべてに確固たる存在感があり、地に足がついている。そして、読み終わった後には忘れられない「何か」を残していく。

私自身の心身が「きつい」ときに読んだのですが、いわゆる癒されるような話が少ないにもかかわらず、滋養のあるあたたかいスープを飲んだときのような充実した読後感を得ることができました。

中でも、すでに何度か読み返すほど惹かれたのが次の2作品です。

  • 「ささやかだけれど、役に立つこと」 少年は8歳になる誕生日、車にぶつかった。けがもなく自分で家に帰った後、目を覚まさなくなった。両親は狼狽しながらもなんとかして希望を保ち続けようとするが、次第に絶望の色が濃くなっていく。そしてその後、家にかかってくるようになった嫌がらせの電話の主と・・・
  • 「足もとに流れる深い川」 夫は友人たちと山へ釣りに行った。そこで女性の死体を発見したが、夫たちは通報より釣りを優先しそこで数日を過ごした。妻はそのことを知ってから、夫に対して、そして亡くなっていた女性に対する感情を制御するのが難しくなってゆく・・・


ちなみに、上に挙げた2作品には別バージョンがあり、特に「ささやかだけれど、役に立つこと」は途中まで話としては同じなのに読後感は180度異なります(タイトルも「風呂」に変わっています)。この2作品の別バージョンが収録された短編集「愛について語るときに我々の語ること」も素晴らしかった。


スティーブ・シルバーマン「自閉症の世界 多様性に満ちた内面の真実 」

「自閉症」「発達障害」「アスペルガー症候群」・・・これらの障害が「発見」されたのち、どのように歪められて社会に伝わり、また正されていったのか。ナチス時代のドイツから戦後のアメリカ、そして現代まで続く、大河ドラマのようなノンフィクション。


音楽

Paul McCartney ナゴヤドーム公演(2018年11月8日)

5年間で4回の公演。ほんの5年前には想像すらしていなかったこの贅沢な状況。そして大きな変更のない演出・セットリスト。それで、最初から今回は1公演だけと決めていました。そんな気持ちで行った名古屋でしたが・・・

  • 音楽界の伝説が今も新譜を引っさげてツアーしていることのかっこよさ。
    • そしてその新曲たちがライブ映えすることといったら。
    • Who Cares!で手をあげる気持ちよさ。
  • ブラス隊3人、サウンドもアクションも最高。
    • やっと聴けた"Letting Go"がこの人たちのブラスだという幸運。
  • 座ってもポールが見られる席だったことからくる安堵。
  • Queenie Eyeという「新曲じゃないけど最近の曲」を大切にしてくれたうれしさ。
  • Birthdayの熱狂。
  • 自然発生したLet It Beの「スマートフォンキャンドル」、有志の方によるHey Judeでの「NAgoyaペーパー」、そしてアンコール時の主催者準備のサプライズ。どれもポールと私たちの壮大なコミュニケーションにつながっていて、それに参加できたこと、企画してくださった方々への感謝。

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  • これも自然発生したアフター飲み会の「なぜYesterdayをやらなくなったのか(答えはもちろんわからないけど)」から「仕事たまってるけどPut It Thereという気持ちになれた」までしゃべれる楽しさ。

フィジカル面でも、これはポールのライブでは何度も経験していることですが、ライブ直前まで続いていた疲労と体調不良がこの夜をもって消え去りました。私にとって、ポールの音楽とライブはあらゆる意味でMAGICそのものなのです。

渡辺美里 ribbon power neo Zepp Namba(2018年6月8日)

アルバム全曲ライブがあればなあ、と何度も夢見ていたライブが実現。その話題性と楽曲のよさに頼らない美里さんの歌、サウンド、そして演出。一生忘れないライブのひとつになりました。

(参考)2018年の再生回数ランキング
  1. 坂本龍一
  2. The Beatles
  3. J.S.バッハ
  4. Paul McCartney
  5. namco(大野木宜幸、小沢純子、慶野由利子)
  6. 渡辺美里
  7. ストラビンスキー
  8. Perfume
  9. すぎやまこういち
  10. 小沢健二


映画・演劇

「TERROR テロ」 兵庫県立芸術文化センター(2018年2月17日)

観終わった後、これほど長く「考えさせられる」ことが続く舞台ってあるのかな。

10か月以上が経過した今でもこの公演で「体験した」ことや問われたことをふと考えることがあるくらいです。


買い物

アシックス商事 テクシーリュクス TU-7786 BLACK

今までに履いたビジネスシューズの中でもっともクッション性が高く疲れない靴でした。

「ビジネスシューズなのにスニーカーのような履き心地」との定評があるテクシーリュクスの防水モデル。色が黒のみでデザインもバリエーションがないのが少々残念ですが、歩きやすさには代えられません。


関連メモ

2017年


2016年


2015年


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