庭を歩いてメモをとる

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The Lumberjacks Review/it's…"六本木・ポール心の古希まつり"


ポール・マッカートニー70歳の誕生日前日。六本木アビーロードで、ポールのソロ曲ばかり2時間以上のライヴを、友人バンドランバージャックスがやってくれるというので、関西からかけつけました。


第1部:ランバージャックス アコースティックセット

1. The Song We Were Singing (Flaming Pie)
この曲から。そして3号アキさんの低音ヴォーカルが流れてきた時、このライヴに来てよかったと早速思いました。

2. Picasso's Last Word (Band On The Run)
3. Calico Skies (Flaming Pie)
ここらへんですっかりもうすっかりご機嫌に。アコースティック楽器とヴォーカルの一体感がやさしく気持ちがいい。

4. Bluebird (Band On The Run)
5. English Tea (Chaos And Creation In The Backyard)
キーボードも見事でしたが、ストリングスの音色も素晴らしく。

6. Mama's Little Girl (Wild Life - Bonus)
こういう曲をやっていただけるのも本当にうれしい。

7. Little Lamb Dragonfly (Red Rose Speedway)
もう狂喜です。この選曲、このサウンド。そう、バンド全体で奏でる音が本当に素晴らしい。特にこの曲については、どのパートがどう、というのではなく、曲のかたまりが私を幸せにしてくれました。

8. Warm And Beautiful (Wings At The Speed Of Sound)
5号さんはベースもドラムもすごいですが、ヴォーカルもこの曲にふさわしい歌い上げでした。2号みんさんのキーボードも強弱のさじ加減が素晴らしく。


第2部:Blue Plum (Satoru Horiuchi from Babaouo)

1. Some People Never Know (Wild Life)
2. Kamakura (Original)
3. Wanderlust (Tug of War)
4. Barock Pop (Original)
5. The Long and Winding Road (Let It Be)
アマチュアとは思えないスター性。普通に歌とキーボードが上手、という世界ではないですね。「気弱な自分を最終的には奮い立たせるMC」と「ステージ上での輝き具合」のギャップがすごすぎて、一瞬これは演出かと考えてしまいました。そういえば、私はこのBlue Plumの間は静かに座って無言で聴き入り、ランバージャックスでは一緒に(勝手に)歌い体が自動的に動いていました。どちらも音楽に集中してどっぷり浸かって楽しみまくっている、という点では同じなのですが。


第3部:ランバージャックス アコースティックセット

1. Mumbo (Wild Life)
アコースティックセットラストの"Warm and Beautiful"から同じ5号さんのヴォーカルとは思えないワイルドぶり。この変貌ぶりもまさにポールのようだと感心しつつ、腹の底まで響くこの曲にしびれていました。

2. Driving Rain (Driving Rain)
2002年のライヴを思い出しました。ステージ上で映えるこの曲をランバー流に聴かせてくれました。ランバージャックスの今回のサウンドって、私には"Red Rose Speedway"のころのWingsのサウンドでソロキャリアを総括する、ように聞こえたのですが(素晴らしいコンセプト)、この曲は特にそうでした。あのころのWingsがこの曲をやっているよう。

3. Another Day (Single)
こちらでは5号さんのベースのごまかしのなさに感心。この曲のベースがどれだけ忙しいかを目で見て改めて思い知らされました。あと馬の駆ける音?をギターで再現していた(3号アキさんだったかな?)も、これRed Roseのころにこの曲をWingsがステージでやってたらこうするに違いない!と心の中で盛り上がってました。

4. Maybe I'm Amazed (McCartney)
5. Keep Under Cover (Pipes Of Peace)
これをライヴで聴いたのはかなり意外でした。他も珍しい曲満載なんですが、これは特に。

6. Once Upon A Long Ago (All The Best)
もっとも「やられた」感がありました。選曲から演奏から。特に1号さんのピアノとみなさんのコーラスは、この曲の持つ叙情的な味わいを見事に表現されていたと思います。2号みんさんのサウンドプロダクションはこのライヴ全編にわたって気が遠くなるほどの懲りようでしたが、それもこの曲で特にすごかったと思います。が、前半音が小さかったよ・・・バンドのせいではないのでしょうが残念でした。あと、ヴォーカルのエコーの処理が見事な職人芸!

7. You Gave Me The Answer (Venus And Mars)
これもDragonfly同様、全体的なサウンドのかたまりが楽しくうれしく華麗でした。

8. Wonderful Christmastime (Single)
今回のランバーにおけるポールの「ジャイアンな面」は1号さんが一手に引き受けていたと思うのですが(もちろんほめてます)、そのハイライトのひとつをここで感じました。楽器演奏を自ら楽しむことでオーディエンスを楽しませる余裕のようなものも含めて。

9. So Bad (Pipes Of Peace)
4号ゆかさんのヴォーカルの魅力についてこのライヴでようやく気がついたという体たらくの私ですが、この曲ではドラムとヴォーカルの味わいが際立っていたと思います。ポールとリンゴ、そしてこの曲への想いのようなものがステージの上で光り輝いている感じ。

10. This One (Flowers In The Dirt)
11. London Town (London Town)
2号みんさんのサウンドに特に酔いました。

12. Letting Go (Venus And Mars)
どなたかも別のところで書いていらっしゃいましたが、この曲の持つ妖しさというか、少し大げさかもしれませんが猥雑さのような雰囲気がにじみ出ている演奏で、このバンドのレンジの広さを思い知らされました。

13. Too Many People (Ram)
14. Take It Away (Tug Of War)
この2曲のつながり、あまりに自然かつかっこいいので、あれ、これどっかのポール本人のライヴでやってたんじゃないか?なんて一瞬思ってしまうほどでした。さすが。

15. Hi, Hi, Hi (Single)
そして最後は完全に脳と体をシェイクさせられました。特に1号さんの、聴いているこちらまで演奏に参加しているような気持ちになれる「指先から余裕と音楽への喜びがあふれ出ている −Once Upon A Long Agoのプロモみたいに−」ギタープレイはここで絶頂に。本当に気持ちがよかった。



関西から六本木まで来た甲斐がありまくりでした。できればこのプログラム、毎年恒例行事にしていただきたいのですが、強烈なエネルギーが準備と本番に投入されているのがありありとわかるのでなかなか言いにくい。でも打ち上げでも言ったし、ここにも書きました。

なにはともあれ、ランバージャックスとblue plumのみなさん、素晴らしい音楽をありがとうございました。こういうのを「音楽」と言うのだな、音楽っていいな、と思った日曜の午後でした。


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