庭を歩いてメモをとる

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渡部陽一「世界は危険で面白い」

世界は危険で面白い

今をときめく戦場カメラマン・渡部陽一さんの体験記。

普通行くことのない(できない)危険地帯での体験はそれだけでも興味深いものですが、読んでいて安心できたのが、どんな目にあってもその国の人のことを悪く言わない点です。例えば、タンザニアで偽両替商にだまされたときも敵ながらあっぱれと感心してしまうし、日本では悪役国家の代表的存在である北朝鮮についても、接した北朝鮮国民個人個人について好感のもてるところをきちんと書く。それも自然なスタンスで。なかなかできないことだと思います。

個人的に印象に残ったのは以下のエピソードです。

  • スーダンのダルフールで、人権活動家たちがテクノのダンスパーティを開催していた(よしてるの感想:危険地帯でこういう活動をするくらいの人は、遊びも徹底してエネルギッシュなのか)
  • イラク戦争下のバグダッドに、外食の危険をフォローするため料理を配達してくれるレストランがあった。外国の報道陣をターゲットにしたビジネスのため、彼らが帰国し始めると店をたたむ。
  • 現地ガイドへの金払いが一番よいと評判なのはアメリカ人。日本人は中間くらいらしい。
  • 日本人であること、日本のパスポートを持っていることは、多くの点で非常に有利。世界のどこでも知らない人はいないし、信頼が得られる。ただし紛争地域は別。

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