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森見登美彦「夜は短し歩けよ乙女」

夜は短し歩けよ乙女 (角川文庫)

[物語]
夜の先斗町の数々の酒席、夏の古本市、学園祭のゲリラ演劇を巡る攻防、真冬の風邪の大流行。京都の大学生「黒髪の乙女」と彼女を慕う「先輩」を取り巻くユニークすぎる面々と奇想天外な事件の数々。

[感想]
「詭弁踊り」「閨房調査団」「古本市の神様」「韋駄天コタツ」「偏屈王」「潤肺露」・・・こんな言葉がいささか古風な表現の中を飛び交うワンダーランドに身を任せると、そこには痛快な読書体験が待っていました。

この小説を読んでいると、まず京都に行きたくなりますね。大学生活のうち2年間をこの小説で描かれる界隈の近くで過ごした身としては、いささかのノスタルジーも併せて感じられたのも印象的。

この学をてらった文体と奇想天外でポップな発想は「後宮小説」に似ているなあと思ったら、作者のデビュー作は「後宮小説」と同じ日本ファンタジーノベル大賞を受賞しているんですね。さもありなん。

こういう、描かれる世界が荒唐無稽なあまり読者の想像力を試されるような小説は愉快です。


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