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「あの仕組み」の元祖だとしたらたいしたもの - 筒井康隆「ロートレック荘事件」

(ネタバレなしです。また、似た仕組みの他の作品についての記述はスペースを空けて記載しています。)



物語

重樹は子どものころいとこに誤ってすべり台から落とされ、下半身が成長しない体になった。それから20年。重樹はかつて自分の住んでいた屋敷に招待される。そこに集まった3人の若い女性が一人殺害され・・・


感想

この、小説でしかなしえないトリック。これに気づいてすぐ、あの2冊の小説(後述)を思い出しました(うち1冊はどういうわけか映画化されていますが。)。でも2冊ともこの小説より後に発表されているので、元祖はこの作品なのでしょうか。海外でもこれを思いついた人はいないのかな。いずれにしても最初に考えついた人はたいしたものだと思います。その人が筒井康隆さんということなら、賛辞を惜しみたくないですね。

このアイデア、コロンブスの卵的なところもあるから、知ってみるとなあんだってところはあるかもしれないけど、やはり最初に思いつくのはすごい。アガサ・クリスティの「アクロイド殺害事件」のように。

と、未読の方にはさっぱりわからない感想ですみません。


ロートレックといえば

「ロートレック荘事件」の登場人物は下半身が成長しない体になっていますが、画家ロートレック自身も低身長でした。その写真と原因について書かれたメモはこちらです。



小説でしかなしえないトリックを使った「あの2冊の小説」とは

−−− 以下は、ネタバレではないですが、その作品を読んだことのある方については大きなヒントを含んでいますのでご注意ください−−−






こちらの小説です。


もうひとつはこちら。


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