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Babaouo in Play with Lumberjacks (高円寺・JIROKICHI)

このライヴを聴きたくて関西から東京へ出てきたわけですが、その甲斐あって、ほんと幸せな気持ちになれました。そしてこの二つのバンドの相違点も目の当たりにしました。


まずLumberjacksビートルズのソロだけを演るという、そのコンセプトからしてたたえたいバンドです。

1. Paul McCartney & Wings / Big Barn Bed
2. George Harrison / All Things Must Pass
3. John & Yoko / Plastic Ono Band / Sisters, O Sisters
4. John Lennon / (Just Like) Starting Over
5. George Harrison / Isn't It a Pity
6. Wings / Listen to What the Man Said
7. Wings / Getting Closer

このセットリスト自体眺めてて幸せになれます(といいつつ、3.はわからなかったんですが)。

演奏がしっかりしているのはもちろんのこと、メンバーの皆さんがビートルたちの音楽が大好きってところ、そして何よりエンターテインメント性というか、聴いてて楽しい感が満載なんですよね。凝った仕掛けはなくても、その気持ちが伝わってくるのです。

個人的には、2.と5.のAkさんのアルトヴォーカル、6.の、Ymさんによるギターでサックスの雰囲気を醸し出していたプレイ(Queen / Good Companyのような、と言ったら言い過ぎか)、そして7.全パート。選曲からして狂喜です。Ynさんのベースも完璧再現で気持ちいいことこの上なし。


そしてBabaouo

1. Babaouo / Living in the Woods
2. Police / King of Pain
3. Billy Joel / Root Beer Rag
4. Jesse Fuller / San Francisco Bay Blues
5. Everly Brothers / Wake Up Little Susie
6. Paul McCartney / Loveliest Thing
7. Babaouo / Keep On Goin' On

Lumberjacksのエンタテインメイト性に対して、こちらは学究的というか、ロックという音楽を研究した結果をステージで提示している、という印象を受けました。3.〜5.でロック前夜的なものからロックがその懐を大きく広げ始めた時を聴かせてくれたのはその最たるものだと思います。オリジナルも(未完成だそうですが)このバンドなりのロックの解釈=非常にクオリティの高い「論文」という感じでした。

しかし6.にはやられました。前に書いたことをすべて吹き飛ばしそうなこの選曲。私の中では、Paulの曲の中で「お気に入り度と知名度の乖離が最も激しい曲」のひとつ。いやあこれが何の前触れもなくPaulエッセンスの塊であるTさんのヴォーカルで披露されたら卒倒寸前ですね。


Babaouo in Play with Lumberjacks

1. Babaouoニューアルバム "L freaks" ダイジェスト
2. Babaouo / L L L
3. 加藤和彦 / さよなら五つのカプチーノ
4. サディスティック・ミカ・バンド / タイムマシンにお願い

最後の4.はゲストヴォーカルMさんも迎えた、楽しい、本当に「音楽」という感じのステージ。きっと加藤さんも目を細めて喜んでいることでしょう。しかしこの曲のエンディング(オリジナルと同じ)を聴いた瞬間、加藤さんの人生を連想してかなりショックを受けたのも事実です。狙ってはなかったのかもしれませんが、ちょっときつい一発だったなあ。

と、ショッキングな幕切れではあったものの、この上なく幸せな日曜の午後をありがとうございました、です。


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