庭を歩いてメモをとる

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ジョン・エンタイン「黒人アスリートはなぜ強いのか?」

「氏か育ちか」問題に関して、前から思っていたことをそのまま書名にした本があったので読んでみました。

意外性もなにもないのですが、やっぱりアスリート界、特に短中距離での黒人の強さはデータで見ても圧倒的みたいです。

まずは世界歴代100傑の出身国・血統の比較から。

・アフリカ系アメリカ人をはじめ、西アフリカに祖先をさかのぼる黒人が、短距離走では95%以上のトップタイムを持っている。
・一カ国、つまりケニア出身のアスリートが、中距離種目のトップタイムでは3分の1以上を占めている。他の西アフリカ勢(ほとんどはエチオピア)を合わせると、その占有率は45%を超える。
・北アフリカは中距離、特に1500メートルで優位に立っている。
・東アジア(中国・韓国・日本)はもっとも耐久力を求められるマラソンで力を発揮している。

その他に、速筋繊維の割合について。無酸素系の運動能力(スプリントや跳躍)は、どんなにトレーニングをしても遺伝的に受け継がれた限界を超えられないらしいのですが、その限界に影響するのが速筋繊維なのだそうです。これも、西アフリカ系黒人は平均すると速筋繊維比率(何に対しての比率なのかは不明)67.5%、フランス系カナダ人は59%。で、分布曲線を見ると、オリンピックが期待できる90%以上のレベルになると、もう黒人のみって感じになってます。

アジア人はなんかないんかい、と言いたくなりますが、この本によれば、「柔軟性にすぐれ、反応時間は最短」とのこと。「文化的要因はたしかにあるが、アジア人が卓球で世界を制し、スケート、レスリング、体操でトップを争っているのは不思議ではない」としています。

この本の原題は、"TABOO:Why black athletes dominate sports and why we're afraid to talk about it"です。結局、この本がいいたかったことは、次の結びのことばに尽きるようです。「こう語ったところで、それは人種主義でもなければ、妄想でもない。白人にはジャンプはできない、と。」



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