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エリザベス

エリザベス [DVD]

エリザベス一世といえば、ルイ十四世と並んで「絶対王政」「強い王様」のイメージがぴったりくる人物。そんな女王の八面六臂の活躍を描いた映画かな・・・と思っていたら、実はまったく違いました。

この作品で描かれているのは、少女のおもかげが残る女性が突如ロンドン塔へ幽閉され、そして運命のちょっとしたさじ加減で女王になったものの、不安、自信欠如、恋心などとどう向き合ってよいのか葛藤する姿。彼女が「女」を捨て、イギリスを強国にし「よき女王ベス」と言われるに至るまさに前史です。

この部分に焦点をあてたという判断にまず驚きました。そしてエリザベスを演じるケイト・ブランシェットのはまり具合にも。この2点がこの映画を骨のあるものにしている、そんな風に思いました。

あと、うまく描けているなと思えたのが全体を支配する陰鬱なトーン。牢獄であるロンドン塔が暗いのは当たり前としても、普通の部屋でも、屋外でも、ほとんどのシーンでなんだかどんよりしている。これが政治世界の権謀術数の陰と、イギリスの空が持つ独特の色の両方をうまく表現しているように感じました。

個人的には、グラナダTVシャーロック・ホームズの冒険」の後期ワトソン役エドワード・ハードウィックが登場したのもうれしかったです(これもはまり役、この人に根っからの悪人の役は無理ですね)。



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