庭を歩いてメモをとる

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ブラック・ジャックスペシャル(ヤングチャンピオン別冊)

Jさんのmixi日記でその存在を知り、手に取ってみました(以下、感想もJさんと重なる部分が多いです。)。目当てはもちろん、手塚治虫オリジナル単行本未収録作「壁」。

最近小出しにされた単行本未収録作の中では一番の出来だと思います。余命わずかな若者を描いた秀作。表現上の問題等も特に思い当たらないし、内容のグレードも低くないし、なぜ特に単行本未収録なのか解せない、もったいない作品。

その他の、もはや名物になりつつある、他のまんが家によるオリジナルストーリーのトリビュートでは、「星を継ぐ者」「当たり屋」がよかったかな。リメイクでは「誘拐」が原作にない新たなプラスαが効果的でした。それから、綴じ込みに収録の「P嬢の憂鬱」では、ピノコを「つくる」手術をするシーンでテーブルの上にピノコの顔のモデルになった肺疾患の少女の写真がありますが、これは「緑柱石」という他のエピソードを読んでいないと描けないはずのポイント。こんなところに、リメイクした田口雅之氏の「ブラック・ジャック」への入れ込みぶりを感じました。

この調子でどんどん単行本未収録作品を出して、面白いトリビュートやリメイクを出してくれるならこの企画は歓迎です。まあそれよりも未収録作品の単行本化が望まれますが、表現上の問題などで難しいものもあるんでしょうね。そういう作品の筆頭と言われる「快楽の座」を収録した週刊少年チャンピオンがオークションで数万の値をつけているのも、ファンがそのあたりの難しさを感じているからなんでしょうね。



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