庭を歩いてメモをとる

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2日目(2):ミレニアムブリッジ~ウォルサムストウ

ミレニアムブリッジ~セントバーソロミュー教会

ロンドンアイを出ると、太陽の光が顔を照りつけます。普段の9月のロンドン、つまり日本で言えば10月下旬くらいの涼しさが思い出せないくらいの日差しです。ここテムズ川のほとりは、快晴の日曜日ということでたくさんの人々が行き交っていますが、この日差しにあてられ、上半身裸で歩いている人も見かけるくらいでした。

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昼食。この日差しの中、屋外で食事をするのはきつかったけど、このあたりは露店がメインなのでしょうがなく。日本と違い、「食べ物にフォーク(箸)を突き刺したままにしない」という作法はないようです。


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テムズ川のほとりは、休日を楽しむ人々と露店、アトラクション、大道芸人などでごったがえしていました。


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しばらく歩くと、ミレニアムを記念した建造物が集中している箇所に来ました。まずは劇場・グローブ座。今回は中に入る余裕がなかったので外側だけの見学。


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ミレニアムブリッジ。開通当初揺れがひどく、一旦閉鎖された橋ですが、今では基本的に揺れを感じないようになっています。振り返って、現代美術が観られるテート・ギャラリーを臨んで。


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ブリッジを渡ったあと、セント・ポール大聖堂を超えて20分ほど歩いたところにあるセントバーソロミュー教会。12世紀創設の市内唯一のノルマン様式建築。


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教会の中は静かで、テムズ川ほとりの喧噪と強すぎる日差しを忘れほっとできました。


ロンドン交通事情

ロンドンアイからひたすら歩き、気がつくと3時間が過ぎていました。今夜はロンドン郊外でのホームパーティにお邪魔する予定になっています。イギリス研究会のメンバー、Mさんの家です。Mさんは日本人ですが、イギリス人の旦那さんと地下鉄ヴィクトリア線の北の終点、ウォルサムストウ(Walthamstow)という街に住んでいます。私たちが一旦ホテルに寄ってからここに夕方に着こうとすればもうそろそろホテルに向かった方がいい。ということで教会の近く、地下鉄バービカン駅に行ってみたところ・・・

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地下鉄は運休になっていました。イギリスの鉄道は遅れや急な運休がしょっちゅうです。鉄道・地下鉄ともに発祥の国なのに・・・この地下鉄の案内板でも、まともに動いている線、つまりnormal serviceのほうが少ない有様。

ちなみに、写真撮影は本来不可のようで、これを撮ってたら駅員さんに注意されました。「すみません、知らなかったんです」と謝ったらそれ以上は何も言われませんでしたが。

しょうがないのでタクシーをつかまえ、ホテルに向かいます。するとここでもアクシデントが。道路脇から発進した車が脇見をしていたようで、タクシーにぶつかったのです。車に大きな傷はつかなかったようですが、一緒に載っていたN君は車内でひっくり返ってしまいました。

ところが運転手さんは別段激怒するわけでもなく、ぶつかってきた相手と話を始め、名刺を交換したかと思うと2分くらいで話を終えて戻ってきて、何事もなかったかのようにタクシーを運転し始めました。こんなんでいいのか?そうこうしながら、16時頃無事にホテルに戻ることができました。ここでMさんへのおみやげを持ち、ウォルサムストウへ向かいます。


ウォルサムストウの友人宅

ホテルからウォルサムストウまでは約30分。またしても途中で地下鉄が止まったりもしましたが、なんとかウォルサムストウの駅には着くことができました。ここから20分ほど歩いてMさんの家に向かいます。

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ウォルサムストウは、ウィリアム・モリスの生誕地として知られており、彼が少年時代を過ごした家がそのまま美術館になっています。上の写真、モリス・ギャラリーがそれです。残念ながら時間がなく、見学はできませんでした。


そうこうしているうちに、無事Mさんの家にたどり着きました。メンバーの中には、彼女に会うのは5年ぶりという人もおり、再会を喜び合います。そしてこれは、イギリス研究会は発足10年目にして初めて全メンバー7人が一堂に会した瞬間でもありました。感慨深い。

Mさんの家は、一つの建物に2つの家族が住んでいます。二世帯住宅のように親や祖父母と住んでいるわけではなく、まったく別の家族が2つです。さてその分け方ですが、日本の感覚から行くと、左と右で分けそうなものですが、ここは上下で分かれています。つまり、ひとつの家族は1階を、もうひと家族は2階を使うのです。Mさんは2階です。なので、玄関の扉を開けるといきなり階段がありました。

そして裏には、日本の一戸建ての感覚からすると都市郊外にしてはけっこう広い庭がありました。ここも、下の家族とは半分ずつ分けて使っています。もちろんここは上下ではなく左右で分けているのですが。

今夜のホームパーティはこの庭で行われることになっています。パーティの準備の間、手伝いすることがない時間は、研究会のKさんがピアノで「亜麻色の髪の乙女」(ドビュッシーのほう)などを弾いて我々を愉しませてくれました。

19時前、パーティが始まりました。盛りだくさんの料理に舌鼓を打ちながら、話に花が咲きます。Mさんの旦那さんはスコットランド出身なので、旅行するならスコットランドどこがいいですか?と尋ねてみたところ、スコットランドはとにかく自転車で廻るのがいいとのこと。他にも、イギリスでは不動産(建物)の価値が下がらないので持ち家がおすすめとか、フットボールの話題など様々な話題が展開しました。

ちなみに、9月だとイギリスはまだまだ日が高く、この時点ではまだ夕方になり始めといったところですが、その後だんだんと暗くなってくるにつれかなり涼しくなってきました。日中、Tシャツ1枚でもOKなくらいだったのに、暗くなると完璧に秋、いや日本の感覚でいうなら晩秋です。ハイネックにシャツジャケットを着てもまだ寒いくらい。なので料理をひとしきり楽しんだ後は、部屋に移りました。

その後、日本からのおみやげを渡し、室内でも話し込んでいるともう23時近くに。4時間があっという間です。名残惜しいですが、おいとますることにしました。家を失礼する前には、初の「イギリス研究会全員の集合写真」を撮ることができました。

帰り道にも地下鉄が途中で止まるなどのアクシデントがあり、結局ホテルに着いたのは1時頃。長く密度の濃い1日でした。


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