庭を歩いてメモをとる

おもしろいことや気になることのメモをとっています。

本・まんが

2014年の収穫

今年出会えた素晴らしい作品・製品。作者さんと、作品を世に出してくださった方々に感謝です。なお、以下のリストの作品名は当ブログの該当メモにリンクしていますが、メモを書いていない作品・製品には写真(リンク先はアマゾンの商品ページ)をつけていま…

一生変わらないはずの遺伝子が「変わる」?−仲野徹「エピジェネティクス」

遺伝子は「生命の設計図」と言われています。髪の毛や肌の色などの身体的特徴から、特定の病気にどのくらいかかりやすいかとか、どういうことが得意でどういうことが苦手かなどの内面的な特徴まで、私たちが遺伝子により決定されている・または影響を大きく…

杉江弘「マレーシア航空機はなぜ消えた」

(Kindle版)2014年3月8日午前0時41分、クアラルンプール国際空港を239人の乗客乗員を乗せて飛び立ったマレーシア航空MH370便は、離陸から50分後、突然航路を外れ、左旋回して西に向かい、その後インド洋を南下して行方不明になりました。本書では、この事件…

プリオンとは?プリオン遺伝子からわかる古代人類のある「習慣」とは?

眠れない一族―食人の痕跡と殺人タンパクの謎posted with ヨメレバダニエル T.マックス 紀伊國屋書店 2007-12-12 Amazon楽天ブックス ある日突然身体の不調を感じた後、平衡感覚がなくなり、眠れなくなる。そしてしばらくすると衰弱して死んでしまうと言う世…

地球の気候変動は今どんなサイクルにあるのか?過去にあった「夏のない年」とは?−大河内直彦「チェンジング・ブルー 気候変動の謎に迫る」(2008年)

人間の影響がなければ、これから地球の気候はどう変わるのでしょうか。本書によると、この1,000年では、温暖→やや寒冷→温暖(今ここ)なのだそうですが・・・関連箇所をメモします。 10〜14世紀 この時期、ヨーロッパは比較的温暖。イギリス南部でもワイン製…

平野啓一郎「空白を満たしなさい」(2012年)

空白を満たしなさいposted with ヨメレバ平野 啓一郎 講談社 2012-11-27 AmazonKindle楽天ブックス 久しぶりにどっぷり浸かって徹夜した小説です。平野さんは、私にとって引き込まれ度が作品によってかなり違う小説家です。「決壊」は2008年に読んだ小説では…

政治への働きかけってどうすれば?へのひとつのヒント−山口二郎「いまを生きるための政治学」(2013年)

本田由紀さんの「社会を結びなおす」を読んで、「「敵(崩壊したのに社会認識に浸透しきっている戦後モデル)は相当手強い」という新たな学びを得ました。(中略)もっとアクションを起こさないといけないのかなと思い始め」て、さてじゃあ何をどうすれば、…

いわゆる普通の人の人生を読む−Finalvent「考える生き方」

極東ブログで有名なブロガー、Finalventさんがご自身の半生を綴った本です。いわゆる普通の人の人生を読むことができました。これってけっこう貴重な機会なんですよね。たしかに、現代ではブログやSNSでそういう「普通の人の人生」を覗くことはできますが、…

「男性だけが働く社会」での男性の悲哀・小遣い制は日本特有?−山田昌弘「なぜ日本は若者に冷酷なのか」

書名の問いに対する明確な答えは見いだせなかったので、その点では少し残念だった本です。しかし、興味深いデータが多く掲載されており、そこから学べることも多かったのでその点をメモします。 「自己責任意識」の強固さ「所得の多い家庭の子どものほうが、…

戦後日本の社会モデルは、なぜ崩壊後も社会認識に残り続けているのか−本田由紀「社会を結びなおす」(2014年)

戦後日本型循環モデルは、他国と比べて何が特徴的で、なぜ崩壊しても社会認識には残り続けているのか。「タイミング」と「スピード」から整理。

ネズミをネコに近づかせる寄生虫、人間とチンパンジーの交配計画、血族結婚の結果

タイトルからして軽い読み物かと思ってましたが、約400ページに知らない話が満載、密度の濃い本でした。

なぜ女性作曲家は少ないのか?

音楽の感動を科学する ヒトはなぜ“ホモ・カントゥス"になったのか (DOJIN選書35)posted with ヨメレバ福井 一 化学同人 2010-10-01 Amazon楽天ブックス 音楽が人間にどのような影響をどのようなメカニズムで及ぼすのか。それに性差はあるのか。それを考察し…

宗教に対してドーキンスが最も主張したいこととは−リチャード・ドーキンス「神は妄想である」(その2)

(その1からの続きです) この本でドーキンス博士が最も主張したいこと この本でドーキンス博士が最も主張したいこと−それは「選択できない者への強制」への糾弾だとよしてるは読み取りました。具体的には、子どもに宗教を強制することです。子ども達が聖書…

なぜ宗教は世界中どこでも見られ、生き残ってきたのか−リチャード・ドーキンス「神は妄想である」(その1)

「利己的な遺伝子」で有名な生物学者ドーキンス博士。人間が神の創造物であるどころか遺伝子の乗り物に過ぎないというような本を出している彼がこのタイトルの本を出したということは、内容は宗教への痛烈かつ論理的な批判のオンパレードなのだろうな、と思…

「実在と系譜が確実な最初の天皇」継体天皇はなぜ天皇になれたのか

継体天皇以前に何があり、なぜ継体が選ばれたのか、継体の政治で何が変わったのか。

聖徳太子はなぜ天皇になれなかったのか・蘇我氏はなぜ急に台頭したのか

以前から気になっていた問いへの興味深い考察があったのでメモします。 厩戸皇子(聖徳太子)はなぜ即位できなかったか あれだけの実績(伝説の類も多いのでしょうが)を残し皇位継承も可能だった厩戸皇子が、なぜ推古天皇を補佐する立場で一生を終わったの…

問題が起きたとき、反省させるより効果的な方法とは?−岡本茂樹「反省させると犯罪者になります」

本書を、犯罪者処遇だけではなくそれ以外の仕事や教育にも活用できないか、そういう視点で読んでみました。本書のメッセージはタイトルの通りです。仕事でミスを起こした同僚・部下への指導の最大の目的がミスの再発防止だとするなら、私も著者の考えにかな…

ナショナリズムの根っこにある心情「忘れ得ぬ他者」とは?−三谷 博「愛国・革命・民主」

特にここ数年、日本と韓国・中国との関係についていろんな論がかまびすしいので、自分の考えを整理しようと思い、この本を手に取ってみました(実際に読んでみると、当初のこの目的以外の部分がより面白かったのですが・・・)。この本を選んだ理由は、以下…

言語学の世界に投げ込まれた爆弾とは?−ダニエル・L・エヴェレット「ピダハン 『言語本能』を超える文化と世界観」

この本では、宣教師であり言語学者でもある著者が、アマゾン奥地マイシ川流域に住む人々「ピダハン」とともに暮らし、そこから学んだことが綴られています。しかし、ここに書かれていることは、単なる「秘境の暮らしレポート」ではありません。著者のピダハ…

現代は「人間力」を問われる世の中なのか?「人間力」をあれこれ言われずにすむ方法はあるのか?

多元化する「能力」と日本社会 ―ハイパー・メリトクラシー化のなかで 日本の〈現代〉13posted with ヨメレバ本田 由紀 NTT出版 2005-11 Amazon楽天ブックス 著者の本田さんは、本書で、おそらくかなり多くの人が感じているであろう感覚をデータと論で見事に…

ポール・マッカートニー来日前後に発売されたムック・本

2013年の11月前後は、本屋に行くたびにうれしくなっていました。ポール関連本だらけでしたから。そんな関連本の中で、個人的に印象に残った部分をメモします。私がポール本に求めているのは原則「事実・データ」「本人または重要関係者インタビュー」で、レ…

2013年の収穫

これは本そのものじゃないんですが、こんな機会が一生のうちにあるなんて。春樹さんと幸運にほんとうに感謝しています。 村上春樹公開インタビューに参加しました 読んで世の中の見方が変わった本はこちらになります。 なぜ日本人とドイツ人は似ているところ…

なぜ日本で女性が仕事を続けることが難しいのか

平成25年は、明らかに平成元年や5年とは違う社会になっている。いつから何が変わった?どうしてそうなった?

上原隆「こんな日もあるさ」

筆者は、いわゆる一般人の人生をルポルタージュし続けています。先に読んだ「友がみな我よりえらく見える日は」「喜びは悲しみの後に」「1ミリでも変えられるものなら」と同様、あたたかい視線と客観性が、いろんな人のいろんな人生を実直に描き出しているの…

冲方丁「天地明察」

(角川文庫)" title="天地明察 上 (角川文庫)" class="asin">[物語]江戸時代初期、囲碁棋士*1・算術家・天文暦学者であった渋川春海(安井算哲)が見出され日本独自の暦を作り上げる生涯を描く。 [感想]どんな話かというと、上に書いたとおりなのです。こ…

阿川大樹「インバウンド」

[物語]東京でリストラされた上原理美は、故郷の沖縄・コザに戻り職を探す。「コールセンターだけはやめとけ」と言われながらもコールセンターのエージェント(オペレーター)になった彼女は、日々奮闘しながら成長していく。ある日理美は上司から突然呼び出…

「ジョジョの奇妙な冒険・第4部」ゆかりの地巡り・仙台

めったに行けない仙台、行くならジョジョゆかりの地。ということでパーティの前、2時間ほどかけて徒歩でまわりました。 まずは仙台駅から徒歩15分くらいで、約1年前に期間限定でOWSONになったローソン仙台柳町通店へ。 今は普通のローソンですが、まんが単行…

スウェーデン国民はなぜ高負担を受け入れているのか?

北欧諸国は、よく「高負担高福祉」と言われます。本当にそうなのか、もしそうならなぜ国民は高負担を受け容れているのか。それをこの本で調べてみました。

地域社会の魅力度を簡単に測定する方法とは?−根本祐二「『豊かな地域』はどこが違うのか」

日本の「地域」の成功例・失敗例と、その理由を分析した本です。それらの事例をわかりやすく物語的に書いてくださっているので、その部分だけでも興味深く読めたのですが、本書の一番の特徴であり私も感心したのは、根本さんが提示する「地域の人が気づいて…

押見修造「惡の華」

[物語]春日高男は、社交下手・自意識過剰・読書家の中学生。出来心で憧れの同級生佐伯奈々子の体操着を盗んでしまう。それを目撃したのがクラスで孤立し教師も含め誰にも従わない仲村佐和。仲村は、春日に秘密を守る代償として「契約」を結び、様々な背徳的…

知識人界のスーパースターに共通する人生観は?-ジェームズ・ワトソン他、吉成真由美編「知の逆転」

知識人界のスーパースターが勢揃い、ロック/ポップスで言えばUSA for AfricaかRock'n Roll Circusみたいなインタビュー集だなと思い手に取りました。 ジャレド・ダイアモンド これまで読んだ中でもっともおもしろかった本のひとつ「銃・病原菌・鉄」の著者…

日本人のルーツ多様性は世界でも珍しい?長崎の重要性とは?

DNAでたどる日本人10万年の旅―多様なヒト・言語・文化はどこから来たのか?posted with ヨメレバ崎谷 満 昭和堂 2008-01 Amazon楽天ブックス 書名通り、DNA分析で日本人のルーツを探り、そのユニークさを明らかにした本です。まあどの民族でも自分のところは…

村上春樹公開インタビューに参加しました

京都大学時計台記念館 百周年記念ホールで行われた河合隼雄物語賞・学芸賞創設記念の春樹さん講演&公開インタビュー「魂を観る、魂を書く」を拝聴することができました。自分でも信じられない幸運です(500人収容の会場で、司会者さんが「飛行機か新幹線で…

村上龍「55歳からのハローライフ」

55歳からのハローライフ (幻冬舎文庫)posted with ヨメレバ村上 龍 幻冬舎 2014-04-10 Amazon楽天ブックス7net 50歳台から60歳台初頭の人々が人生の転機に真摯に向かっていく中編を5つ収録。村上龍らしいなと感じたのは、おそらく綿密な取材に基づいて書かれ…

現代社会が克服した伝統的社会の問題点とは?

昨日までの世界(上)―文明の源流と人類の未来posted with ヨメレバジャレド・ダイアモンド 日本経済新聞出版社 2013-02-26 Amazon楽天ブックス 昨日までの世界(下)―文明の源流と人類の未来posted with ヨメレバジャレド・ダイアモンド 日本経済新聞出版社 201…

伝統的社会から学べることとは?「建設的なパラノイア」、紛争解決法、健康的な生活 − ジャレド・ダイアモンド「昨日までの世界」 メモその1

昨日までの世界(上)―文明の源流と人類の未来posted with ヨメレバジャレド・ダイアモンド 日本経済新聞出版社 2013-02-26 Amazon楽天ブックス 昨日までの世界(下)―文明の源流と人類の未来posted with ヨメレバジャレド・ダイアモンド 日本経済新聞出版社 201…

遺伝の影響を受けやすい能力ランキング

遺伝の影響が強い心理的・行動的形質につき、双生児を用いたテストで判明した、約70の形質のうち影響度の強い上位10形質について等。

なぜ日本人とドイツ人は似ているところがあると言われるのか?なぜ共産主義はロシア・中国で受け入れられたのか?

世界像革命 〔家族人類学の挑戦〕posted with ヨメレバエマニュエル・トッド 藤原書店 2001-09-30 Amazon楽天ブックス 日本人とドイツ人は似ているところがあるという話を時々見聞きします。勤勉で時間を守り、戦時中は全体主義(的)な政治が行われたが、戦…

息子が語る、手塚治虫と家庭・新人チェック・映画観-手塚眞「天才の息子」

天才の息子―ベレー帽をとった手塚治虫posted with ヨメレバ手塚 真 ソニーマガジンズ 2003-04 Amazon楽天ブックス 手塚治虫の長男、手塚眞氏による手塚治虫語り。まず、表紙がいいですよね。どっちがお父さんでどっちが子どもかわからない。天才にそんなに近…

適度なストレスは身体によい?結局どのくらい運動すればよいのか?-ジョン・J・レイティ「脳を鍛えるには運動しかない!」

医学者が様々な実験結果から実証できた運動の効果を、脳の構造や働きとともに詳細に説明する本についての内容・感想。

ジャック・フィニイ「ゲイルズバーグの春を愛す」

SF、というより「世にも奇妙な物語」な感じの短編集。収録作品のあらすじ(一応ネタバレは避けてるつもりです)はこんな感じ。 ゲイルズバーグの春を愛す 古き良きたたずまいを残す街ゲイルズバーグ。開発業者は、今は存在するはずのない路面電車にひかれそ…

人類はなぜネアンデルタール人などを駆逐して広がっていったのか? - マット・リドレー「繁栄−明日を切り拓くための人類10万年史」

この本の原題は"The Rational Optimist"(合理的な楽観主義者)。要するに「昔はよかった、これからは悲惨な世の中になっていく」という世間の声に真っ向から異議を唱えるのが主旨なのです。しかし、それ以外にも興味深い内容が多数含まれていたので整理しな…

なぜラーメンは「国民食」になっていったのか? - 速水健朗「ラーメンと愛国」

ラーメンはもともと中華料理の範疇だったはずなのに、そして「ごはん」つまり米ベースではないのに、今や日本の国民食に、もっと言えば、和食に近い存在となっています。例えば、最近のラーメン専門店で店員が作務衣を着ていたりして、まるで日本の伝統食で…

2012年の収穫

今年は積ん読消化+重要本の再読をメインにしたのでいわゆる新刊はゼロですが、印象に残った順で(以下同様)。 " title="利己的な遺伝子 " class="asin"> リチャード・ドーキンス「利己的な遺伝子」(再読) チャールズ・ディケンズ「大いなる遺産」 東野圭…

各業界の「相場」~コンビニ、ゲーセン、カフェ、声優、アダルトメディア、ホストクラブ等~ 鈴木みそ「銭」各巻別メモ

外からは見えにくいいくつかのビジネスの「相場」と「お金の流れ」を綿密な取材(と思われる)をもとにルポしてくれているまんがです。そのビジネスとは・・・ 「まんが業界は雑誌では利益を出せていないところが多い。では何でもうけているのか?」「コンビ…

ジョジョ展 荒木飛呂彦原画展(MORI ARTS CENTER)

そして私はその後六本木へ。目的はこれです。 会場に近づくにつれ、すごい人だかり。週末のチケットは入場時間指定(私のは18時から)なので覚悟はしていたのですが、他にもいろんな制限がありました。 チケットを最初の入口で本チャンチケットに引き換えな…

野地秩嘉「ビートルズを呼んだ男―伝説の呼び屋・永島達司の生涯」

ビートルズを呼んだ男―伝説の呼び屋・永島達司の生涯 (幻冬舎文庫)posted with ヨメレバ野地 秩嘉 幻冬舎 2001-02 Amazon楽天ブックス 1998年、妻リンダを失ったポール・マッカートニーは失意のどん底にあり、インタビューなどはすべてシャットアウトという…

小熊英二「社会を変えるには」

今までの小熊さんの本といろいろ違っていました。である調ではなくですます調。引用情報のソースは最低限にしか示さない。なにより、「で、どうすればいいのか」が以前の本に比べると明確に書いてある。これらの体裁から、より「幅広く読んでほしい」という…

高橋裕子・高橋達史「ヴィクトリア朝万華鏡」

ヴィクトリア朝万華鏡posted with ヨメレバ高橋 裕子,高橋 達史 新潮社 1993-11 Amazon楽天ブックス ヴィクトリア時代(概ね19世紀)のイギリス絵画を元に当時の社会をひもとく本。現代では話題になることがほとんどない画家の作品も含め幅広く多様な画を紹…

日本と一番価値観の異なる国はエジプト?-高橋徹「日本人の価値観・世界ランキング」

世界価値観調査というものがあります。様々な国の人々に同じ質問をして、その答えから価値観の類似・相違を明らかにするというものです。この結果をまとめた本があったので、ここから、日本が上位5国または下位5国に入っているものをピックアップしてご紹介…



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